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2018/10/19

本物のハチミツと本物ではないハチミツ(前編)

田中 章雄

From:田中章雄
@伊東の新居より

昨日の夜明けに
ミツバチの引っ越しをしたのですが、

今日は我が家の引っ越しを
しています。

と言っても、今までのアパートから
歩いて5分ぐらいの
近所へのお引っ越しでした。

そんな中ブログを書いています・・・

 

先日、ARTS&CRAFT静岡手創り市に
出店させて頂きました。

久しぶりに屋外のイベントに出店して、
雰囲気がとても気持ちが良かったです。

お越しいただきましたお客様、
本当にありがとうございました。

年2回開催される手創り市では、
全国からそれぞれのジャンルで
活躍されていらっしゃる作家さんが
出店されており、

焼き物やガラスや木工や鉄鋼や
それぞれ養蜂家とは全く異なる分野なのに、
話してみると共通する事や考え方など
作家さんとお話させて頂くだけでも
とても勉強になるし、
とても楽しいかったです。

そんな手創り市にいらっしゃっているお客様も
本物志向というか、
目が肥えていらっしゃって、

とても熱心に物作りに対して
考えていらっしゃる方も多いなと
毎回出店させてもらう度に感じております。

そんなイベントでお客様とお話させて頂いて、
よく聞かれたのが、

「本物と偽物のハチミツがあるんですよね?」

という質問です。

いやぁ〜わかります!
私も以前サラリーマンだった頃は、
ハチミツに対する知識なんて全く無くて、
国産は高くて、海外さんは安くて
「なんか本物のハチミツと
偽物のハチミツがあるらしい・・・」

という感じで、
ハチミツ事は知らず、
感覚的になんと無く、国産は高そう、
本物と偽物がある・・・
ぐらいの感覚でハチミツを見ていました。

でも、しょうがないですよね。
普通に生活していたら、
ハチミツの事なんて
深く調べる機会なんてないですから。

 

本物と本物でないってどいう事???
「本物と本物でない・・・
本物の定義をどうするのかによって、
正直変わってきちゃうんだよな」
とブログを書いていている時悩みました。

例えば、
国内の規格としてよく用いられる、
「はちみつ類の表示に関する公正競争規約」
においては、はちみつの「定義」
は以下のようになります。
(ちょっと細かい事が書いてあるので、
読み飛ばしてもらっても構いません)

この規約において「はちみつ類」とは、
はちみつ、精製はちみつ、加糖はちみつ、
巣はちみつ及び巣はちみつ入りはちみつをいう。

1.この規約において「はちみつ」とは、
みつばちが植物の花みつを採集し、
巣房に貯え熟成した天然の甘味物質であって、
別表に定める性状を有し、
別表に定める組成基準に適合したものをいう。

2.この規約において「精製はちみつ」とは、
はちみつから臭い、色等を取り除いたものであって、
別表に定める組成基準に適合したものをいう。

3.この規約において「加糖はちみつ」とは、
はちみつに異性化液糖その他の糖類を加えたものであって、
はちみつの含有量が重量百分比で60パーセント以上のものをいう。

4.この規約において「巣はちみつ」とは、
新しく作られて幼虫のいない巣房に
みつばちによって貯えられたはちみつで、
巣全体又は一部を封入したまま販売されるものをいう。

5.この規約において「巣はちみつ入りはちみつ」とは、
はちみつに巣はちみつを加えたものをいう。

6.(1)の「はちみつ」には、
精製はちみつ又はローヤルゼリー、花粉、香料、
果汁若しくはビタミンを加えたものを含むものとする。

(参照:はちみつ類の表示に関する公正競争規約 一部抜粋)

ちょっと難しいですよね。
私はこういうのを読み解くのが苦手なタイプなので、
もし養蜂にたずさわっていなかったら、
読む気もしませんし、読んでも
「・・・・・・???」
って感じになると思います。。

ちょっと簡単に説明し直しますね。

1「はちみつ」
私たち、みつばちのーとが
提供させて頂いているハチミツは
1.「はちみつ」に属します。

ミツバチが一生懸命花から蜜を集めてきて、
巣箱に持ち帰り、
巣箱の中で水分を徐々に飛ばして糖度を高め、
それを私どもが採蜜して頂戴し、
ゴミが入らないように越したハチミツの事です。

余計な糖分や添加物を
一切混ぜていないハチミツの事です。

ただし、一部を覗きます。
詳しくは6を見てください。

2「精製はちみつ」
2.の「精製はちみつ」は名前的には
めっちゃ綺麗にされた
高級品的なハチミツな感じしませんか?

でも実際は、違うんですけどね。

昔学校で理科の実験の時に
「精製水」って使いませんでしたか?

水道水だと塩素とか入っていて、
実験に影響が出ちゃうから、
何も入っていない水。

それと同じで、
「精製はちみつ」もはちみつから
色・匂い・栄養成分が取り除かれ、
無色無臭の甘味料です。

なぜこの「精製はちみつ」が必要かというと、
例えばハチミツ入りドリンクを商品として
流通させたいというメーカーさんがいるとしましょう。

その時に作ったジュースが、
お店の店頭に並んでいる時に、
タンパクや鉄分などの影響により
白濁が起こってしまいました。

そうすると、商品として売れない。
はちみつ入りジュースとして売り出したいけれども
ハチミツ本来の匂いがあったら嫌がるお客様もいる。

ハチミツ商品としての品質を安定化させたいために
ビタミン、ミネラルなどの天然成分・色・匂いを除去した
「精製はちみつ」が必要なわけです。

3「加糖はちみつ」
「加糖はちみつ」は名前の通り、
はちみつに糖を混ぜたハチミツの事です。

例えば、イモ類やトウモロコシ類などから
作った異性化液糖(=人工甘味料)や
その他の糖類(=水飴とか)を加えて、
ハチミツが60%以上含まれているハチミツが
「加糖はちみつ」に属します。

目的はもちろん、
異性化液糖の方が安価にそして安定的に手に入ります。
かさ増しをする事によって安価に提供する事ができます。


ハチミツが60%以下になると、
「はちみつ加工食品」扱いになり、
「はちみつ類」ではなくなります。

4 「巣蜜」・5 「巣入りはちみつ」
これは、ミツバチの巣につめたままの状態のものを
商品としているのが巣蜜、
はちみつにその巣を入れているのが
巣入りはちみつです。

うちもやりたいですが、
まずは、「1はちみつ」を安定的に
量を生産できるようになってから
手を付けたいなと思ってます。

6に注意。

「はちみつ」には、精製はちみつ又はローヤルゼリー、
花粉、香料、果汁若しくはビタミンを
加えたものを含むものとする。

・・・これって、
「2.精製はちみつ」を「1.はちみつ」に加えても
「1.はちみつ」と言えちゃう・・・

という事です。

「これって、ちょっと・・・」
って思いませんか?
でもそうなんです。

でも、一応、
原材料のところに「精製はちみつ」って
記載しないといけない事にはなっているので、
もし、「はちみつ」に「精製ハチミツ」が混ざったいたら
商品ラベルに

名称:はちみつ
原材料:国産はちみつ、精製はちみつ

と記載されているはずですけどね。

7.その他
じゃあ、「精製はちみつ」をミツバチに与えて、
それを採蜜したらどうなるの???

本来は「はちみつ」とは言えませんよね。
植物の花の蜜から集めてくることが
「はちみつ」の定義なわけですから。

どこかの大学か高校かの研究で
りんごジュースか何かを与えて
第三のハチミツとか言って
取り上げられていましたが。。。

そこまでしてハチミツもどきを作りたいのかな?
と私個人としては思ってしまいました。

 

まとめ
そもそも、日本国内における規格が
「はちみつ」
ではなくて
「はちみつ
として、表記することによって、

色々なハチミツが出回る結果になっているし、
(まぁいろんなハチミツを
出回らせたいからこそ
そうしているんだろうけど。)

ハチミツを購入する立場である
お客様方の混乱が生じていると
個人的には思います。

でも「はちみつというのが
日本における本物の規格なのであれば、
どのハチミツも本物と
言う事もできるでしょう。

例えば、『安価に煮物に照りを出したい』とか、
『水や炭酸を混ぜるだけで手軽にドリンクができる』とか、
「1.はちみつ」以外にもメリットのある
使い方があると思います。

ですので、何が何でも「1.はちみつ」
じゃなきゃいけないとは思っておりません。

目的と価値観次第なのかなと思います。

実は混ぜ物以外にも
気をつけないといけない点があるのですが、
かなり長くなってしまったので、
その点はまた今度ブログに書かせて頂きますね。

 

私どものこだわり
私は以前サラリーマンをしている時に
ハチミツ専門店でハチミツを
購入した事がきっかけで
ハチミツを食べ始めました。

ハチミツ専門店だから安心だろうと
勝手ながら思っていました。

でも師匠のハチミツを食べた時には、
あまりにも花の香りがしっかりとしいるし、
変なエグミもないし、
美味しいし、

「今まで食べていたハチミツってなんだったんだろう・・・」

と衝撃を受けました。

その衝撃が、
私自身が養蜂家として
独立するきっかけになりました。

まず美味しいのは、間違いなく
ミツバチが集めてきたものを
絞っただけの天然ハチミツだと思っております。

そして栄養素がしっかりと生きていて、
美容や健康にも役に立つのも
天然ハチミツだと思っております。

だから、私どもみつばちのーとは、
余計な物を混ぜていない、
天然のハチミツにこだわって活動しております。

PS
お客様から、
『「公正取引」のマークついていないんですか?』
という事をよく聞かれます。

全国はちみつ公正取引協議会

「公正取引マーク」とは、
上記、「はちみつ類の表示に関する公正競争規約」
を守っていれば、つけれるシールのことです。

「加糖はちみつ」でも「精製はちみつ」でも
規約さえ守っていれば、
「一般社団法人全国はちみつ公正取引協議会」に
1枚いくら(4円ぐらいだったけ?)払えば
販売してくれるシールのことです。

そんなシール必要なのでしょうか・・・

私どもはわざわざ、そのシールにお金を払って
もっともらしいハチミツらしく見せる必要は
ないと思っておりますので購入しておりません。

代表
田中 章雄 AKIO TANAKA
1986年3月生まれ、茨城県取手市出身、宇都宮大学農学部農業環境工学科卒業。大学卒業後、横浜の不動産仲介会社に入社して営業・人事を経験。大学時代に経験したグリーンツーリズムで感じた自然資源の可能性・豊かさを忘れられず農業ベンチャー企業へ転職。そこで養蜂と運命的に出会い、どんどん魅力にとりつかれる。師匠にお願いし、広島に移り住み、養蜂の修行を積む。2015年3月に養蜂家として独立するために静岡県伊東市に移住。日々養蜂家として勉強の日々を過ごしている。プライベートでは3児(息子2人と娘1人)のパパ。

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