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2021/10/5

秋の巣箱の引っ越し

大須賀 将

こんにちは。養蜂部のマサルです。

夏の風景が詰まった「清夏の薫り」ハチミツ。

みなさま楽しんでいただけましたでしょうか。

今年の採蜜は「清夏の薫り」をもって終了です。

それに伴い、春から夏にかけてみかん畑に置いていた蜂群(巣箱)を元の蜂場へ移動しました。

太陽が沈み、すべてのハチが巣箱に戻ることを確認して入り口を閉めます。

巣箱は1段の物もあれば2段、3段と重なっているものまであります。
他の巣箱と混同しないようロープで固定します。

これを一輪車で軽トラックに運ぶのですが、3段箱になると重いですよ~


師匠は余裕でスイスイと運ぶ後ろを、慣れない私はフ~ラフラ。

すべての巣箱を積み込んだらいざ出発。

途中のコンビニで、オニギリを急いでかきこみ次の蜂場を目指します。

伊豆のくねくねした山道を駆け抜け到着。
無事に到着すると山奥なので辺りは真っ暗やみ。

先日、「伊豆でツキノワグマが出た」というニュースを読んだので、周りをキョロキョロと見回す私。

さあ、積み下ろし開始です。

師匠の指示の下、各位置にセット。

全部の巣箱を運び終わったら入り口を開けます。
とたんにミツバチたちが出てきてご挨拶。

「軽トラックの運転下手すぎよ」と怒り気味。
「ごめん、次は頑張るから、もうおやすみ♪」

時計を見ると夜中の23時前。
見上げると満天の星たち。
「きれいですね」、「うん」。
引っ越しが無事終り、
師匠と安堵の笑顔がこみ上げてきました。

 

来年の春に向けて

季節は秋。

富士山に初雪が降り柿の葉が色づく頃、

女王蜂は産卵数を減らしていきます。

産卵が少ないので巣箱全体のハチ数は次第に減っていきます。
自然の理ではありますが、産卵がない状態が続けば花粉や花蜜を集めることができないので育児ができません。
が少ないので栄養失調でやがては消滅なんてことも。

女王蜂に産卵を促し、来年の春の採蜜にふさわしい働き蜂を作ります。
砂糖水と人工的に作った代用花粉を定期的に配給しています。
砂糖水は主食。
花蜜の代わりにエネルギー源と巣作りの際の蜜蝋になり、代用花粉はおかずとして貴重なタンパク源になります。

 

小さな蜂に秘められたすごいこと

女王蜂に必要なローヤルゼリー。ローヤルゼリーは働き蜂が花粉を消化し、その後自分の体内で酵素分解して口から吐き出します。小さな身体ですごいですよね。

みなさん、女王蜂(クイーン)はどのように産まれると思いますか?

実は同じ働き蜂の卵から産まれます。
育て親である働き蜂は先ずクイーンに相応しい卵を選びます。
卵から産まれて3日目までは他の働きバチと同じエサを与えます。三日目以降からはクイーンにはローヤルゼリーが与えられ、巣穴の形状もクイーンにふさわしいように特別に作り上げていくのです。(写真の、ラッカセイを逆さにしたような出っ張った部分です!見事!)

こうして産まれた女王蜂は一週間後交尾に飛び立ち、二週間以内に新しい命が産まれます。

伊豆の山では朝晩だいぶ涼しくなりました。

来年の春に向けミツバチたちを世話する日々は続きます。

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養蜂家
大須賀 将 masaru osuga
元料理人。1次生産者としての農的な暮らしへ憧れ、2020年10月から養蜂家として新たな人生をスタート。

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