mitsubachi note

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冬越し戦略に学ぶ
「生き抜く力」とは?

こんばんは。
養蜂部のマサルです。

朝晩の冷え込みがぐっと増してきましたね。

我が家の庭では柿が真っ赤に色づき、食べ頃を迎えています。

食べ歩きやピクニック、行楽など、楽しみの多い季節がやってきました。

そんな中、伊豆のミツバチたちはどのように秋を過ごしていると思いますか?

実は、秋こそミツバチにとって
「生きるか、途絶えるか」を分ける大切な準備の季節
なんです。

2億年以上も前、恐竜の時代から命をつないできたミツバチ。
長い進化の中で、彼女たちは冬を生き延びるための特別な能力を身につけました。

今日は、あまり知られていないミツバチたちの「越冬(えっとう)」――

小さな体に秘められた、壮大な生き抜く知恵をご紹介します。

 

ミツバチだけが冬を越せる?その秘密とは?

秋風が心地よく吹く養蜂場。

春から夏にかけて活躍した「夏蜂(なつばち)」が姿を消し、
いまは「冬蜂(ふゆばち)」と呼ばれる働き蜂たちの季節です。

この日も、最後のチャンスとばかりにせっせと花粉や蜜を巣に運ぶ姿が。

ほんとうにかわいらしいです。

ミツバチは冬になると活動を減らし、貯めたハチミツや花粉を少しずつ食べながら寒さをしのぎます。

同じハチの仲間でも、
マルハナバチやアシナガバチ、スズメバチは
女王蜂だけが越冬しますが、
ミツバチの群れは全員で力を合わせて冬を越すのです。

その秘密は、冬を乗り越えるために生まれた「冬蜂」の特別な能力にあります。

 

集団暖房システム!:ミツバチの「越冬蜂球」が群れを守る 

外気温が11〜14℃くらいになると、働き蜂は外での仕事をやめ、
巣の中心部で「蜂球(ほうきゅう)」と呼ばれる塊を作ります。

この中心では女王蜂が産卵し、周りの働き蜂が育児をしています。

気温が下がると産卵も減り、「蜂球」も小さくなっていきます。

驚くのはその暖かさ!

「冬蜂」たちは羽の付け根の筋肉を震わせて熱を作り出し、
巣の中の温度を冬でも約30℃に保っているんです。

中心と外側の蜂が交代しながら、全体をじんわり温めます。

巣箱に顔を近づけると、「あったか〜い」と感じるほど。

まるで巣箱全体がひとつの生き物のようです。

私たち養蜂家も、夏の間に使った巣枠を整理して、
ミツバチたちが気持ちよく冬を過ごせるようお手伝いをします。

 

寿命半年!「冬蜂」の秘密:短命な「夏蜂」との決定的な違い

「夏蜂」の寿命が約30日なのに対し、「冬蜂」は半年近く生きます。
なぜそんなに違うのか?

それは「冬蜂」が、冬の間に群れを守り、
春に次の世代を育てるという大切な役割を担っているからです。

「冬蜂」は体内に脂肪や栄養をたくさん蓄え、
羽を震わせて熱を生み出せるような体のしくみになっています。

そのエネルギー源がハチミツ。

彼女たちにとってハチミツは、ただの食べ物ではなく“命の燃料”なんです。

この時期、巣の外に追い出されるオス蜂の姿も見られます。

オス蜂の仕事は交尾まで。

冬はエサを消費するだけなので、
群れを守るために外へ出されてしまうんです。

厳しいけれど、自然の中で生きるための知恵ですね。

 

春の群れを立ち上げる、命を繋ぐエースたちのしごと

春になると、冬の間お休みしていた女王蜂が再び産卵を始めます。

梅や椿が咲く頃になると、「冬蜂」たちは「蜂球」をゆるめて外へ飛び出し、
花粉や蜜を集め、巣を整え、子育てを始めます。

彼女たちは春の群れを支える“立ち上げメンバー”。
働き蜂も養蜂家も、ここからが本番です!

 

ミツバチの「冬越し戦略」に学ぶ「生き抜く力」

ミツバチの「貯蜜」と「蜂球」による越冬戦略は、
実は私たちの暮らしにもヒントをくれます。

それは――
備える力」と「協力する力」。

必要なものを備え(貯蜜)、
寒い時期にはみんなで温め合う(蜂球)。

まるで、私たちの生活にも通じる知恵ですね。

私の家でも、旬の食材を買い置きして保存食にしています。

先日は農家さんのところで新鮮な生姜を収穫して、
「ハチミツスパイス漬け」にしました。

体がぽかぽかして、冷え性の方にもおすすめです。

冬の夜、家族がこたつに集まって過ごす時間――
「これこそ、わたしたちの“人球(じんきゅう)”ですね!」と笑いながら話しています。

ミツバチというと「ハチミツ」を思い浮かべる方が多いですが、
彼女たちの魅力はそれだけではありません。

小さな体で力を合わせ、命をつないでいく姿。
そこには私たちにも通じる、生きる知恵が詰まっています。

 

書きたいことがまだまだありますが、また次回お会いしましょう。

Bee Happy!!

 

イベントに出店します♪

■ハチミツQandA

ハチミツが白い!カビ?と質問をいただきますが…それ『結晶』なんです。

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