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2021/8/31

採蜜が無事、終了しました

大須賀 将

こんにちは、養蜂部のマサルです。

みなさん、カラスザンショウという名前を聞いたことありますか?
大部分の方がご存じないと思います。
私もこの世界に入るまで知りませんでした。

天然ハチミツ 夏のハチミツ カラスザンショウ

『カラスザンショウ 
ミカン科のサンショウに属す落葉樹。

沿海から山野で見られ樹高は6 ~10M。
7~8月枝の先に白い小さな花が咲き重要な蜜源になる。赤い実は葉と同様サンショウのような香り。枝はすりこぎ棒に使われる。』※Wikipediaより

カラスザンショウの樹木。
伊豆の車道沿いにも大木が見えると思います。
根張りがよく、斜面や荒れ地に強いので土留めになります。

また花はミツバチだけでなくチョウや多くの昆虫のえさ場に。
さらに昆虫を餌とする鳥が集まりひとつの生態系さえ作っている!
伊豆の自慢の樹木ですね。

7月末。
養蜂場近くにあるカラスザンショウが開花。
雨で蜜を集められなかったミツバチたちは「待ってました!」と一斉に枝先に咲く小さな花を目指します。

花の周りにはチョウやトンボも加わり、賑やかな「花の楽園」に。

天然ハチミツ 国産ハチミツ

ハチミツになる樹木のこともそうですが、養蜂もたくさんのことを学びました。

ミツバチは一匹の女王と2万から数万の働き蜂と幼虫、雄蜂で一つの「群」を作り、一つの巣箱で社会生活を営んでいます。

働き蜂は大きく分けると
子育てをする内勤バチ、蜜を採る外勤バチの2つで構成されています。

養蜂家はミツバチが気持ちよく生活できるように巣箱を定期的に点検します。

みつばちのーとの巣箱には育児スペースと蜜を貯める貯蜜スペースからなる10枚の枠が入っています。
カラスザンショウは蜜源が少なくなる夏の貴重な樹木。
外勤バチはここぞとばかりに蜜を貯めていくので、育児スペースが圧迫されることも。
そのときは育児スペースと貯蜜スペースのバランスを保つように枠の増減を行います。

ハチミツは採れる花によって糖度が違うことも、初めて知りました。

花の蜜は花蜜といって最初は糖度が低く発酵してしまい、ハチミツとしては成り立ちません。

外勤ばちは花蜜を集め口移しで内勤ばちへ。
内勤ばちは自ら羽を動かし風を送って、時間をかけてようやく長期保存できるハチミツになります。
それは蜜源が無くなっても育児や餌を確保するためなんです。

カラスザンショウの花蜜は他の蜜源植物の中でも糖度が低いため、ハチミツに成るまでには時間を要します。
蜂たちは巣の中でパタパタと羽で起こした風を蜜にあて、水分を飛ばして熟成させます。
開花からひと月が経ちようやく糖度が上がると、みつばちは体から蝋を分泌してふたをします。

採蜜の合図です!

全面、蜜蓋(ミツブタ)で覆われた蜜枠。
蜜ふたは蜜刀という専用の包丁で慎重に切り落とします。
どうですこの艶!

天然ハチミツ 夏のハチミツ カラスザンショウ

これぞまさしく天然生ハチミツです!

ふたが取られた蜜枠は遠心分離機にかけ、ようやく液体のハチミツになるのです。

丸一日この作業を終えると全身汗ビッショリ、もう立てない~~~
ふとまわりを見ると大勢のミツバチたちが私の様子を観察しています。
飛び交う彼女らの羽音は優しく微笑んでいるかのよう。
安堵とともにうれしさがこみあげてきました。

天然ハチミツ 夏のハチミツ カラスザンショウ

養蜂の仕事について10ヶ月。
みつばちと触れ合う中で自然の厳しさ、大切さ、を学びました。

養蜂を通して、自然と私たちをつなげてくれる「天然ハチミツ」の価値を伝えていきたいと思います。

そんな天然のカラスザンショウハチミツ。
みつばちのーとでは「清夏の薫り」としてまもなく、登場します。
お届けまで、暫くお待ち下さいね!

                                  マサル

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養蜂家
大須賀 将 masaru osuga
元料理人。1次生産者としての農的な暮らしへ憧れ、2020年10月から養蜂家として新たな人生をスタート。

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