2022/7/23
【ブログ】琥珀の輝きが採れました!
こんばんは。
みつばちのーとの田中章雄です。
つい先日、念願の『新蜜 琥珀の輝き』を採蜜することができました!
梅雨の時期に花が咲くので、ハチさんがなかなか蜜を採りに行けず、採蜜できる年が少ない幻のハチミツです。
今年は梅雨明けが早く、採れるかも!と期待した次の週から雨が続いてちょっと不安でしたが・・・。
瓶詰など準備ができ次第、お届け出来るようになると思いますので、楽しみにお待ちくださいね。
突然ですが、ハチミツってどのように出来ているかあなたはご存知ですか?
というのも、私自身も師匠に養蜂というモノを教えてもらうまで「ハチミツ」は知っていましたが、どのような工程を経ていつも食べている「ハチミツ」になっているか知らなかったんですよね。
(知ってから、養蜂業という世界にのめり込んで養蜂家になってしまいましたが笑)
自分の知らない世界を知るって、とても面白いですよね。
今日は、「ハチミツ」が採れるまでを、養蜂家目線でご紹介させて頂きます
お時間のある時に、ぜひご覧いただけましたら幸いでございます。
伊豆の玄関口、熱海の街から山へ向かい急な坂を登って行くと〈みつばちのーと〉の養蜂場があります。
遠く海を望む山の斜面は、その昔はミカン畑が広がっていた地。
今は小さな畑があるだけで、虫や植物たちの楽園になっています。
野生感あふれるこの養蜂場の周りは低山に囲まれ、春は梅や桜の花、初夏にかけて「ハゼノキ、エゴノキ」などが咲きます。
山の初夏の花は人に見られることが少ない、小さな花たちが多いのです。
■採蜜に向けてのミツバチ作り
採蜜シーズンは3月下旬~9月。
採蜜が出来ない期間も養蜂家は、一年を通してミツバチ達のお世話(内検)をします。
主に、巣箱の中の点検をし、ミツバチの状況を確認します。
「病気してないかな?」
「女王蜂は産卵してるかな?」
「産卵の量はどうかな?」
3月~9月に採蜜できるよう一年間かけて、丁寧に愛情を込めてハチの管理を行います。
■6月29日 みつばちの引っ越し
みつばちは巣箱から半径2~4キロの花の蜜を集めてきます。
“どこに巣箱を置くか”、という事がハチミツの採蜜量とハチミツの味わいに関係してきます。
『琥珀の輝き』の主な蜜源のとなる花の咲く時期や、花の状態によって、巣箱を引っ越ししてあげます。
ミツバチの引っ越しは、ミツバチが巣箱に帰ってきてから”巣門(スモン)”と呼ばれる巣箱の入り口を閉める作業から始まります。
つまり、外回りの働きバチやほとんどのハチが帰ってくるのを見計らい、日が暮れてから行います。
巣箱の入り口の門を一箱一箱締め、それをトラックに積み込み、動かないようにそろりそろりと新居へ移動します。
新居の蜂場に到着する頃には、周りは真っ暗。
ライトを照らしながら斜面を何度も往復し、巣箱を設置し、門を開ける作業をします。
6月29日に、満点の星空の下で作業をしていました。
非常に体力の使う作業で、汗ダクダクの私たち。
心が透き通るような星空に、「明日からまた、頑張ろう」。
「明日からまた、美味しい花の蜜を吸ってね」と、ホッとあたたかい気持ちで作業が終わります。
▼引っ越しの様子
https://www.instagram.com/p/CfWzVu4PX-Z/
■花が咲きだす。
蝉の声が聞こえ始めた6月下旬ごろ。
『クリ』の花や、『トウネズミモチ』という樹木の花が咲きだします。
伊豆半島では、梅雨の時期になるとミツバチの餌となる花が減り、蜜をあまり集めなくなるので、この花はミツバチたちにとって久々の蜜源となります。
ミツバチだけでなく、蝶々やほかの蜂たちも蜜を集めに来てましたよ。
咲く花の種類によって期間は異なりますが、花が咲いている期間はほんのわずか。
花が咲いている間、働きバチが花の蜜を集め、内勤バチが水分を吹き飛ばし、ハチミツの糖度を高めていきます。
では、どのように花の蜜がハチミツになるのでしょうか?
花が咲く頃のミツバチ達の様子を見てみましょう。
ミツバチは、生まれてから、生涯を終えるまでずっと仕事を与えられ、それぞれ、お仕事内容が担当によって異なります。
「外勤バチ」は、外に咲く花の蜜を集める仕事。
「内勤バチ」は、巣の中で蜂蜜を作ったり、子育てをするのが主な仕事です。
①外勤バチは、一日に3000もの花から花へ飛び回り、花の蜜を集めます。
②外勤バチは集めた蜜を内勤バチを口渡しでわたします。
そして、渡された蜜を胃の中でブドウ糖と果糖に分解してハチミツに変えて巣に詰めます。
③ハチミツの水分を羽で飛ばす
内勤バチは、羽でパタパタと仰いで、ハチミツの水分を飛ばし、水分量が20%以下になると、ようやくハチミツになります。
ハチミツが出来ると、今度はミツロウで蜂蜜に蓋をかけるのです。
ミツバチの寿命は約30日。
生きている間に集める事の出来るハチミツの量は、ティースプーン一杯分。
私達は、貴重な蜜をいただいているんですね。
■内検 採蜜に備える
今年は梅雨明けが早く、有難いことに晴れ間が多く、暑い日差しの下での作業が続きます。
新居でも大体週に1度、巣箱の中を点検して、ハチさんのお世話をします。
燻煙器で煙を巣箱に吹きかけ、ハチさんを大人しくしてあげながら入念にチェック。
▲蜜がたっぷり詰まって、蜜ロウの蓋(蜜ぶた)がかかった状態の巣枠です。
「美味しそうな香りがする~♪」
蜜蓋のかかり具合も確認して、糖度が高まっているな。
糖度も天気もバッチリだな!というタイミングで、採蜜日を決めます。
▼内検の様子を、ぜひ動画でご覧ください!
■7月18日 採蜜作業
7月18日、天気も良く採蜜日和。採蜜を決行!
まずは、巣箱に入った巣枠を一枚一枚確認し、蜜が詰まったものを選ぶ作業をします。
蜜がぎっしり詰まっている時は、1枚に2~3キロのハチミツが詰まっています。
採蜜する巣枠を選別したら、
蜜ぶたを温めた“蜜刀”で丁寧に切り取っていきます。
(この蜜ぶたもミツバチ達が作りだした天然素材なので、食べることが出来るんですよ。)
そして、いよいよ採蜜です。
ハチミツが詰まった巣枠からハチミツをどうやって絞ると思いますか?
実は、”遠心力”を使って、ハチミツを絞るんですよ。
上の画像の様に、“遠心分離機”という機械に蓋を切り取った巣枠を入れて、ぐるぐる回転させ、蜜を絞ります。
しばらくして、蛇口を開けると、溜まったハチミツがとろ~りと出てきます。
採蜜したてのハチミツは、キラキラ光ってとても綺麗な色。
『琥珀の輝き』は、定番のハチミツよりも濃い琥珀色の輝き。
香りも強く、黒糖のような香りがふわりと広がります。
ハチミツがとろ~りと出てきた瞬間は、
独立して何年たっても毎回嬉しい気持ちでいっぱいになります。
▼採蜜の様子をインスタライブで配信しました!
視聴者様からのコメントにもお答えしていますので、ぜひご覧ください♪
https://www.instagram.com/p/CgIpsYil7sv/
そして採蜜して、
最初の一口を味わうまで、
「今年のハチミツはどんな感じかな〜」
ってドキドキするんですよね。
採蜜したら、すぐに味見をしてしまいます。
遠心分離機で絞った蜜には、ミツロウなどが混ざっているので、それらを取り除くために“濾し器”で濾して缶に入れて持ち帰ります。
■一本一本丁寧に瓶詰めする
採蜜したハチミツは、一本一本手作業で瓶詰めしていきます。
みつばちのーとでは、ミツバチ達が集めた蜜を濾して瓶詰しただけの天然生ハチミツをお届けしています。
巣箱ごとそれぞれのミツバチが家族の様なもので、家族ごと蜜を集めに行く花が異なり、
集めに行く花が異なることによって、色が異なったり、味わいが違ったりと個性が生まれる天然生ハチミツ。
そのバラツキ・個性こそが“天然のハチミツ”である証拠だと私たちは考えております。
同じハチミツを召し上がって頂いても、少しずつ味わいや色が異なるかもしれません。
その違いも楽しんで、美味しく召し上がって頂けたら嬉しいなと考えております。
■新蜜 来週販売します!
せっかく集めてきたハチミツを採るのは申し訳ない、、、
でも、この時期にしか採蜜できない夏の貴重なハチミツを届けたい!
そんな思いで、ミツバチさんから少し分けていただいた、『2022年産 琥珀の輝き』を販売いたします。
来週辺りにはお届けできるよう準備中です。
皆様にも、ハチミツを通じてミツバチたちの夏を感じてもらえれば幸いです。
今日は、みつばちのーとがお届けさせていただいている「ハチミツ」が採れるまでのご紹介をさせていただきました。
先日、『琥珀の輝き』を採蜜することができたので、急いで準備して参ります。
混ぜ物・高熱処理をしない、集める花によって味や香りが異なる“天然生ハチミツ”を美味しく、楽しく召し上がって頂けましたら幸いです。
ハチミツについてご不明な点や、困った事などございましたら、お気軽にお問い合わせくださいね。
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蜂蜜ができる過程楽しく読ませていただきました。この度縁があってはちみつを頼みました。話されてる通りはちみつの味は全然違います。
こんなにはちみつって味が違うのだと初めて知りました。本当に美味しいです。今、食べくらべセットを食べきったあとまた頼みたいと思います。美味しいはちみつこれからもお願いします