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2023/5/30

ハチミツは国産がおすすめ?外国産との違いや安全性、選び方について解説

みつばちのーと編集部
この記事を監修した専門家
養蜂家 田中 章雄
宇都宮大学農学部農業環境工学科卒業。農業ベンチャー企業で勤務する中で養蜂と出会い、広島に移住して養蜂の修行を積む。2015年3月に静岡県伊東市で養蜂家として独立。日々養蜂家として勉強の日々を過ごしている。

ハチミツは、国産に限らず外国産のものも多く見かけますが、それぞれどのような違いがあるのか知っていますか?

この記事では、国産ハチミツと外国産ハチミツの違いをはじめ、それぞれの安全性について詳しく解説します。国産ハチミツのおすすめの選び方についても紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

「国産ハチミツ」の定義は?

そもそも「国産ハチミツ」の定義とは何なのでしょうか。

「はちみつ類の表示に関する公正競争規約」では、国産ハチミツについて以下のように定義されています。

『「国産」という文言を表示する場合 には、前条第1項の規定により同項第 3号に掲げる原料原産地名として他の 採蜜国と併せて表示する場合を除き、 その原料蜜の全てが国内で採蜜された ものでなければならない。 』

(出典:はちみつ類の表示に関する公正競争規約及び施行規則 第4条(3)|一般社団法人 全国公正取引協議会連合会)

ハチミツを「国産」と表示する場合は、その原料の全てが国内で採蜜されたものである必要があります

つまり、外国産のハチミツがブレンドされているようなものは、そのほとんどが国産のハチミツであった場合でも「国産」とは表示できないのです。

国産ハチミツは外国産ハチミツに比べて水分量が多く、なめらかでさっぱりとした甘さが特徴。

クセが少なく上品な味わいとなっているため、日本人の味覚によく合うと言われています。

国産の“純粋ハチミツ”の定義

国産の「純粋ハチミツ」の定義は、その名の通り「天然成分100%のハチミツ」とされており、水あめや甘味料などの混ぜものが一切入っていないものを指します。

純粋ハチミツは天然成分100%であるため、ハチミツ本来の香りや味わいが楽しめるほか、ハチミツならではの健康効果も期待できるでしょう。

国産の“非加熱ハチミツ” “生ハチミツ”の定義

国産ハチミツのなかには「非加熱ハチミツ」や「生ハチミツ」といったものもありますが、これらの定義はどのようなものなのでしょうか。

どちらも世界的に共通している定義はありませんが、一般的には、ハチの巣から採蜜したそのままの状態で加熱処理していないものが「非加熱ハチミツ」や「生ハチミツ」と呼ばれています

場合によっては、結晶化したハチミツを溶かすために38度程度の低温で湯煎することもありますが、高温での加熱処理はされていません。

ハチミツにはさまざまな栄養素や酵素が含まれていますが、高温での加熱処理をしてしまうと、一部の栄養素が損失したり、酵素が失活したりしてしまいます。

そのため、非加熱のハチミツのほうがハチミツ本来の栄養素をしっかり摂取でき、より高い健康効果が期待できます。

参考:ハチミツの国産割合は?

現在ハチミツの国内流通量は約49.8千トンで、そのうち国産のハチミツは約2.7千トンとなっています。

つまり、国内で流通している国産ハチミツはたったの約5%で、残りの約95%は外国産の輸入ハチミツなのです。

さらに、その輸入ハチミツの66%は中国産であると言われており、日本で流通しているハチミツの多くは外国産、そして中国産ハチミツが多いということがわかります。

国産ハチミツはそもそもの収穫量が少ないということもありますが、国内の生産者が減っていることもあり、ハチミツの国内生産割合は長年低い状態が続いています。

(出典:養蜂をめぐる情勢(令和4年11月)|農林水産省)

海外と日本のハチミツの違い

前章では国産ハチミツの定義について解説しましたが、外国産ハチミツと国産ハチミツではどのような違いがあるのでしょうか。

ここではそれぞれの違いについて、項目別に3つ解説していきます。

水分量の違い

外国産と国産のハチミツの最も大きな違いは、その水分量です。

外国産のハチミツは水分含有量が20%以下と定められているのに対して、国産ハチミツの水分含有量は22%以下

外国産のハチミツは水分量が少ない分糖度が高いため、強い甘味と粘りのある食感が特徴です。

それに対して国産ハチミツは、水分量が多く糖度が低いため、なめらかでさらっとした口当たりとさっぱりとした甘さが魅力のひとつ。

この水分量の違いは、日本と海外の養蜂の仕方による違いも影響していると言われています。

定置養蜂

  • ミツバチの巣箱を動かさずに採蜜する方法。
  • ある程度の水分が蒸発した熟した状態のハチミツを採取できる。
  • おもに海外で用いられている養蜂の仕方。

転地養蜂

  • 花の開花に合わせて巣箱を移動させながら採蜜する方法。
  • 限られた数の巣箱で効率よく採蜜する必要があるため、ハチミツが完全に熟す前の水分量が多い状態で採取する。
  • 日本で古くから用いられている養蜂の仕方。

現在は日本でも「定置養蜂」を取り入れる生産者が増えていますが、湿度の高い日本の気候もあり、国産ハチミツの水分量は外国産よりも高い水分量が基準となっているのです。

加熱処理への考え方の違い

基本的にはほとんどの国で加熱処理したハチミツが作られています。

ハチミツに関して特に厳しい基準が設けられているEUの場合、加熱したハチミツは本物のハチミツではないとも言われており、純粋ハチミツと呼ばれるものは基本的に非加熱です。

しかし、EU以外の国では、水分を飛ばして糖度を上げるためにハチミツを加熱するケースも多くあります。

国産ハチミツでも、安価なものはほとんどが加熱処理されています。

花の種類の違い

ハチミツは、採蜜される花の種類によっても味わいが大きく変わります。

国産・外国産に関わらずハチミツの花の種類はさまざまですが、日本ではレンゲの花から採取されたハチミツが最もメジャーで、上品なコクと癖のない味わいが日本人好みと言われています。

外国産のハチミツはやや癖のあるものが多く、種類によって好みが分かれやすい傾向があると言えるでしょう。

近年話題の「マヌカハニー」はニュージーランドにしか自生していないマヌカから採れるハチミツで、高い抗菌作用が期待できると人気ですが、ハチミツのなかではかなり癖が強い種類となっています。

参考:おすすめのハチミツ原産国は?

現在日本で流通している外国産ハチミツは、中国産、アルゼンチン産、カナダ産、ニュージーランド産などさまざまですが、そのなかでおすすめの原産国としては、以下が挙げられます。

  • ドイツ
  • ルーマニア
  • ニュージーランド

ハチミツは世界各地で生産されていますが、EUは特に基準が厳しいことで有名です。

さらにその中でもドイツは「ハチミツ純正法」という厳しい規格が設けられており、加熱状況や酵素含有量など厳しい審査が行われています。

また、ルーマニア産のハチミツもこの「ハチミツ純正法」に則った規格で生産されているため、安全性については信頼できると言えるでしょう。

マヌカハニーの原産国であるニュージーランドも、はちみつに対して厳しい基準が設けられているため、安心して食べられる外国産ハチミツのひとつです。

外国産ハチミツの安全性は?

ここまで国産ハチミツと外国産ハチミツの違いについて解説しましたが、外国産ハチミツの安全性はどのようになっているのでしょうか。

ここでは、外国産ハチミツを選ぶ際に確認したいポイントについて解説するので、参考にしてくださいね。

品質規格

ハチミツは各国それぞれで品質規格が定められているため、外国産ハチミツの安全性をチェックする際は、その国の品質規格がどのようになっているかを確認してみましょう。

前章で紹介した通り、基本的にEU圏内ではハチミツの品質規格が厳しく設定されているため、EU圏内のハチミツであれば安全性に問題なく安心して食べられると考えられます。

中国産のハチミツも、中国国内の一定の基準に沿って生産されているものがほとんどです。

しかし、その基準はEUのものよりも緩い基準となっているため、中国産のなかでも特に安価な商品は安全性が低い可能性もあることに留意しておきましょう。

残留農薬・抗生物質の検出

ハチミツの安全性に関して過去に話題になったものとしては、残留農薬と抗生物質の検出があります。

2021年に日本で販売されていたアルゼンチン産とカナダ産のハチミツから残留農薬が検出されたことは、記憶にも新しいかもしれません。

(出典:はちみつ(アルゼンチン、カナダ産)から基準値を超える農薬の残留報道の件|東都生活協同組合)

また「中国産ハチミツに抗生物質が入っていた」というニュースは過去に複数回報じられていることから、中国産ハチミツは危険というイメージを持っている人も多いでしょう。

(出典:中国産ハチミツに対する輸入検査の強化について|厚生労働省ホームページ)

中国産やインド産のハチミツがすべて危険というわけではありませんが、外国産ハチミツを購入する際は、こうした点も考慮したうえで選択するのが望ましいでしょう。

製造時の衛生管理状態

外国産ハチミツは、海外で容器詰めして輸入されるものと、日本で容器詰めするものの2パターンがあります。

先進国で容器詰めされている商品であれば、基本的に衛生面には問題ないものと考えられますが、それ以外の国では、どのような衛生管理状態でハチミツが製品化されているのか不透明な部分も多いです。

その点、日本では食品衛生の基準がしっかりと定められているため、中国産やインド産などのハチミツを購入する際は、日本で容器詰め(充填)されているもののほうが、製造時の衛生管理の面では安心できると言えるでしょう。

国産ハチミツの選び方

では、国産ハチミツを選ぶ際は、どのような点を確認したらよいのでしょうか。

ここでは国産ハチミツの選び方のポイントについて紹介するので、ハチミツ選びの参考にしてみてくださいね。

純粋ハチミツを選ぶ

まず、本物のハチミツを選びたいのであれば「純粋ハチミツ」と記載があるものを選択しましょう。

原材料表示に水あめや甘味料など「はちみつ」以外の記載があるものは、純粋ハチミツではありません。

また、日本ではハチミツの原材料表示に原産国を記載するよう定められているため、国産ハチミツには「はちみつ(国産)」という表示がされています。

純粋ハチミツであれば、ハチミツ本来の抗菌作用やさまざまな栄養素による高い健康効果が期待できますよ。

非加熱ハチミツを選ぶ

国産ハチミツを選ぶ際は、高温処理がされていない「非加熱」のハチミツがおすすめです。

ハチミツにはさまざまなビタミンミネラルや酵素が含まれていますが、これらの一部は加熱により失われてしまいます

また、加熱されたハチミツでは、ハチミツ本来の香りや風味が飛んでしまったり、独特のえぐみが出てしまうこともあるため、より質の良い美味しいハチミツを選ぶためには「非加熱」のものが理想的です。

生産者や養蜂場の記載があるハチミツを選ぶ

国産ハチミツでは、生産者の名前や養蜂場の記載があるかどうかも確認してみましょう。

生産者や養蜂場の名前が書いてある製品は、それほど品質にこだわっている証拠。

採蜜から製品化までしっかりとした品質管理で製造されているため、国産ハチミツのなかでもより一層安心して食べられると言えるでしょう。

国産天然ハチミツはみつばちのーとがおすすめ◎

今回の記事では、国産ハチミツと外国産ハチミツの違い、そして国産ハチミツの選び方について解説しましたが、国産ハチミツを選ぶのであれば、生産者の顔がしっかりとわかる「みつばちのーと」の非加熱天然ハチミツがおすすめです!

「みつばちのーと」のハチミツは、水あめや甘味料などの混ぜものは一切入っていない純粋ハチミツであるのはもちろん、ハチミツの栄養素に影響を与えるような高熱処理もされていません

もちろん、しっかりとした品質管理もなされた安心安全の国産天然ハチミツとなっているため、国産ハチミツを選ぶ際は、ぜひ「みつばちのーと」のハチミツを試してみてくださいね!

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