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2024/2/29

犬にハチミツを与えて大丈夫?適量や食べ方、危険の有無について解説

みつばちのーと編集部
この記事を監修した専門家
管理栄養士、製菓衛生師、パティシエ 南谷 智佳子
東京農業大学応用生物科学部栄養科学科卒業。大学では栄養学全般を学び、栄養士および管理栄養士免許を取得。卒業後は管理栄養士として保育園で働いた後に、パティシエの道へ。修行後、個人店やホテルにて勤務。現在は管理栄養士兼パティシエとして、蜂蜜を使ったレシピなどを発信している。

ハチミツは栄養価が高く、人間にとっては健康に良い効果があることで知られていますが、犬にハチミツを食べさせても問題ないのでしょうか。

この記事では、犬にハチミツを与えても大丈夫なのかどうかについて、詳しく解説します。与えてもよい量や期待できる効果、注意点なども解説するので、ぜひ参考にしてくださいね。

犬はハチミツを食べても大丈夫?

結論からいうと、健康な犬であればハチミツを食べても大丈夫です。

ハチミツには糖類をはじめ、ビタミンやミネラル、ポリフェノールなどさまざまな成分が含まれており、犬の健康維持にも役立つ効果が期待できます。

しかし、犬の年齢や摂取量によっては健康に悪影響を及ぼすおそれもあるため、その点には十分注意が必要です。

次項より、具体的なハチミツの適量や摂取してよい年齢、期待できる効果などについて解説するので、犬にハチミツを食べさせたいと考えている方はぜひ参考にしてくださいね。

犬にハチミツを与えるときの適量は?

犬にハチミツを与えるときは、具体的にどのくらいの量を目安にしたらよいのでしょうか。

以下の表に、1日のなかで犬に与えてもよいハチミツの目安量について示しました。

犬の体重

1日に与えてもよい目安量

小型(2~5kg)

6~11g(小さじ1~1.5)

中型(6~16kg)

13~26g(小さじ2~4)

大型(20~50kg)

32~64g(大さじ1.5~3)

この目安量は、犬の体重に応じて与えてもよいとされるおやつのカロリー(1日に必要なカロリーの10%程度)から算出しています。

1日に与えてもよいハチミツの量は犬の体重によって大きく異なりますが、体重1kgにつきハチミツ1g前後が目安と考えておくとよいでしょう。

ただし、犬の年齢や健康状態によっては、上記の量でも過剰摂取になる可能性があります。

また、初めてハチミツを与える場合は上記より少ない量から与えるようにして、まずは様子を見るようにしてください。

数値はあくまでも目安であるため、心配な方はかかりつけの動物病院に相談することをおすすめします。

犬にハチミツはいつから与えられる?

犬にハチミツを与える場合、子犬の時期は避けるようにしましょう

なぜなら、ハチミツには土壌中に含まれる細菌であるボツリヌス菌が混入している可能性があるためです。

健康な成犬であれば腸内環境が整っているため、仮にボツリヌス菌を摂取しても食中毒を引き起こす可能性は低いですが、子犬は腸内環境が未熟です。

そのため、子犬は腸内細菌によってボツリヌス菌を死滅させることができず、ボツリヌス中毒を引き起こすおそれがあります。

これは人間も同様で、実際に腸内環境の発達が未熟な1歳未満の乳児にハチミツを与えることは厳禁であると、厚生労働省からも注意喚起がなされています。

犬がボツリヌス中毒になると、筋肉の収縮障害や自律神経障害などにつながるおそれがあるため、ハチミツを与えるのは健康な成犬だけにしましょう

ボツリヌス菌は熱に強い芽胞を形成する細菌であるため、ハチミツの加熱状況に関わらず、子犬にはハチミツを与えないようにしてください。

出典:ハチミツをえるのは1歳を過ぎてから。|厚生労働省

犬の健康に対するハチミツの効果について

ここでは、ハチミツに期待できる犬への健康効果について詳しく解説します。

咳の症状を和らげる

ハチミツは人間に対して咳の症状を緩和する効果が確認されていますが、犬の咳にも同様の効果があると期待されています。

ハチミツには抗菌作用や抗炎症作用、保湿作用があるため、ウイルスや細菌が原因で生じる咳、空気が乾燥することで生じる咳に対して、症状を和らげる効果が期待できるでしょう。

しかし、犬の咳は肺炎や心臓病などによって引き起こされることもあります。

そのため、特に高齢のシニア犬で咳の症状がひどい、長引くような場合には、動物病院を受診するようにしてください。

エネルギー補給

ハチミツの成分の約8割は糖質であるため、ハチミツは犬のエネルギー補給にも役立ちます。

食事から十分な栄養が摂れない成犬にとっては、手軽に栄養補給ができる食品として活躍するでしょう。

また、ハチミツの主成分であるブドウ糖・果糖は、どちらも体内で速やかにエネルギーに変換される性質をもつ単糖類です。

そのため、血糖値が下がりすぎた状態の低血糖や、脳内のブドウ糖値が低下することによって引き起こされるてんかん発作のような症状があるときにも、有効であると考えられています。

ただし、ハチミツは血糖値を上げやすい食品となるため、糖尿病など血糖値のコントロールが必要な犬や肥満が気になる犬に対しては、その摂取量に十分注意が必要です。

持病や肥満がある犬にハチミツを与えたいと考える方は、必ずかかりつけの動物病院に相談してください。

腸内環境の改善

ハチミツは、犬の腸内環境を整える効果も期待できるといわれています。

ハチミツにはオリゴ糖やグルコン酸という成分も含まれており、これらは腸内の善玉菌を増やすはたらきがあります。

これらは人間同様、犬の体内でも善玉菌を増やす効果が確認されていることから、ハチミツの摂取は犬の腸内環境にも良い効果をもたらすでしょう。

腸内環境が整うと便秘改善につながるほか、毛艶を良くしたり、免疫力を高めたりする効果も期待できますよ。

出典:
ハチミツの持つ抗菌作用とその養蜂における応用|ストイッチュ・マルコ、木村 澄
犬猫の健康における腸内細菌叢の役割|深田恒夫
グルコン酸およびその塩類について|永井照和

「犬がハチミツを食べてしまった……」というときのチェックポイント

基本的に犬がハチミツを食べても問題ありませんが、意図せずにハチミツを食べてしまったときは、どのような点を確認したらよいのでしょうか。

ここでは、犬が誤ってハチミツを食べてしまったときのチェックポイントを紹介します。

以下の項目に当てはまる場合には、かかりつけの動物病院を受診するようにしましょう。

  • ハチミツを食べたあとの様子がいつもと異なる
  • 糖尿病や膵炎などの持病がある
  • 子犬である
  • 加齢や体調不良等で免疫力が落ちている状態である
  • 大量に食べてしまった

ボツリヌス中毒の症状としては、下痢や腹痛のほか、よだれの量が増える、歩きづらそうにする、などがあります。

そのため、犬が誤ってハチミツを食べたあとにこれらの症状がみられる場合には、すぐに病院を受診するようにしてください。

また、ハチミツには微量の花粉が含まれていることがあります。

アレルギー体質の犬がハチミツを摂取すると、口や目の周りが赤くなったり、かゆがったりすることがあります。

これらの症状はアレルギー反応による可能性が高いため、この場合も動物病院を受診することをおすすめします。

体調に問題のない健康な成犬がハチミツを誤って食べてしまった場合は、ひとまずその後の様子をよく観察しましょう。

少しでも気になる異常があるときには、速やかにかかりつけ医に相談してくださいね。

年齢や犬種によって別段のリスクはある?

ここでは、犬のハチミツの摂取に関して、年齢や犬種によって別段のリスクがあるのかどうかについて解説します。

先述したチェックポイントと併せて、確認してみてください。

高齢のシニア犬は注意

ハチミツは犬の健康にも良い効果が期待できる食品ですが、高齢のシニア犬に与える場合には注意が必要です。

シニア犬は免疫力が下がっている場合があるため、万が一ハチミツにボツリヌス菌が混入していた場合、ボツリヌス中毒になってしまうリスクが高まるのです。

また、高齢の犬は持病がある場合も多いため、ハチミツを与える際は持病についても必ず確認しましょう。

糖尿病や膵炎、腎不全など持病がある犬の場合は、ハチミツを与える前にかかりつけ医に相談することをおすすめします。

ハチミツは健康に良い食品ではあるものの、犬にとって必ずしも必要な食品ではありません。

あくまでも嗜好品のひとつとして、与えるかどうかを判断するようにしてください。

超小型犬は注意

体調に問題のない健康な成犬であれば、基本的にハチミツを食べても問題ありませんが、チワワやトイプードルなどの超小型犬にハチミツを与える場合は、その量に十分注意が必要です。

超小型犬は体が小さい分、ごく少量のハチミツでも体に大きな影響を及ぼす可能性があります。

甘くて美味しいハチミツは気づかぬうちに摂取量が増えてしまいやすいですが、ハチミツの過剰摂取は高血糖や下痢、肥満などを引き起こすおそれがあります。

体の小さい超小型犬の場合は、特にその影響が表れやすい傾向があるため、摂取量には十分注意するようにしてください。

犬用の「ハチミツの食べ方」

ここでは、犬用のハチミツの食べ方について、そのまま食べる以外の方法を複数紹介します。

犬には適していない食べ方も併せて紹介するので、犬にハチミツを与えようと考えている方はぜひ参考にしてくださいね。

犬が食べても問題がない食べ方・食品の例は、以下の通りです。

  • ハチミツ入りパン・クッキー
  • ハチミツヨーグルト

犬用に販売されている食品のなかには、ハチミツ入りのパンやハチミツ入りのクッキーがあります。犬用に販売されているものであれば、栄養面やカロリーなどあらかじめ配慮して作られているため、犬に与えても問題ないでしょう。

ただし、人間用のハチミツパンやクッキーは、ハチミツの含有量が多かったり、砂糖が大量に含まれていたりする可能性があるため、犬に与えるのは控えましょう

また、普段からヨーグルトを食べている犬であれば、ハチミツとヨーグルトを混ぜて与えるのもおすすめです。

ハチミツとヨーグルトは、腸内の善玉菌を効果的に増やせる組み合わせであるため、腸内環境の改善効果を期待したい場合にも適しています。

一方、犬に適していない食べ方・食品は、以下の通りです。

  • ハチミツ漬けレモン
  • ハチミツキャンディなどの加工品

ハチミツ漬けレモンは、ハチミツの美味しい食べ合わせとして定番のひとつですが、犬に与えるのはやめましょう。

犬がレモンを食べると、レモンの皮に含まれるソラレンという成分によって嘔吐や下痢、気分の落ち込みなどの症状を引き起こすおそれがあります。

また、犬はレモンの刺激臭や酸味が苦手であるため、あえてレモンを与える必要はないといわれています。

そして、人間用の食品ではさまざまなハチミツの加工品がありますが、これらを犬に与えるのはやめましょう。

人間用のハチミツの加工品は、ハチミツの含有量が多い可能性があるほか、砂糖などほかの食品の含有量が多い可能性も考えられます。

また、ハチミツキャンディなどは犬が喉に詰まらせてしまうおそれもあるため、与えないようにしましょう。

こだわりの国産ハチミツなら「みつばちのーと」がおすすめ◎

与える量や年齢、食べ方など注意すべきポイントはあるものの、健康な成犬であれば基本的にハチミツを食べても問題はありません。

せっかく犬にハチミツを食べさせるのであれば、安心安全で美味しいはちみつを選びましょう。

みつばちのーと」のハチミツは、天然成分100%で安心安全の国産純粋ハチミツです。

生産者がこだわりをもって作り上げた国産天然ハチミツは栄養価も高く、犬に対する健康効果も期待することができますよ。

ハチミツ本来の風味や味わいもしっかりと感じられる美味しいハチミツのため、犬のハチミツデビューにも適しているでしょう。

美味しさのあまり食べすぎてしまわないよう注意が必要ですが、犬にハチミツを食べさせてみようと考えている方は、「みつばちのーと」の美味しい国産ハチミツをチェックしてみてくださいね。

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