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2025/2/14

カモシカとにらめっこ!? 〜冬の山で心ほどける〜

大須賀貴子

出会いの山歩き

こんにちは、ショップページ担当の大須賀貴子です。

立春を迎えましたが、まだまだ冬の寒さが続きますね。

昨年末から子どもの予定などでバタバタと過ごしていたこともあり、「息抜きしたいなぁ」と思うこの頃。そんなとき、ふと恋しくなるのが、空気がキンと澄んだ冬の山です。

一方で、今年は全国的に寒波が厳しく、豪雪地帯では大変な思いをされている方も多いことと思います。被害に遭われた皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。

さて、冬の山は特別な美しさがあって大好きです。

雪化粧した静かな山々、

スーッと透き通るような青空、

緑と白が美しい針葉樹の森。

歩き出すとシン~と静寂に包まれて、自分も自然の一部になったような気がします。そして出会えた景色に、いつもわあっと心が奪われるのです。

そんな冬の山歩きでは、思いがけない出会いもあるんですよ。

ささやかな出会い

ふと足を止めると、木々の隙間から「コツコツ」という音。

目を凝らすと、おそらくキツツキだろう鳥がいました。森にひびくその音が心地よい。

「つつぴー、つつぴー」

姿は見えないけれど、小さな鳥たちの声もあちこちから。

登山道の横の新雪には、ついさっきついたばかりだろう足跡。

「うさぎかな?」

でもちょっと大きい気がする。

「キツネ? いやいや、さすがにいないよね?」

そんなことを考えながら歩いていると、頭の中はすっかり森の住人たちでいっぱいに。

「夜中にお腹が空いて起き出したのかな?」

「月が見たくなって出てきちゃった?」

見えない相手を想像するのも、冬の山歩きの楽しみのひとつなんですよね。

まさかの大物!?

ある冬の日、山梨県の富士吉田にある三つ峠山へ。

ここでは、夏はロッククライミング、冬はのんびりと富士山を眺めながら鍋を楽しむのが目的。

登山道と言っても、林道で歩きやすく、登ること約1時間ちょっとで山頂へ。

雪があるけれどぽかぽかと暖かく、ぐつぐつと煮えた鍋の美味しさといったら!

食後のコーヒーとおやつまで楽しんで、そろそろ下山しようかと歩き出した、その時——。

目の前に黒い物体が!

「……カモシカ!?」

じっとこちらを見つめる、つぶらな瞳。

心臓がドキドキ。

「まさか、こっちに向かって走ってくる……?」

さっきまで想像していたのは、せいぜいウサギやキツネ。それがまさかのカモシカとは。

お互い動かず、ただただ見つめ合うこと数秒。

ふいにカモシカはぷいっと顔をそらし、静かに去っていきました。

私はしばし呆然。

「あ……山の神にあっちゃった、ラッキー……」

そんな出会いも、山ならでは。

そろそろ春

カモシカは最近、エサを求めて人里に降りてきてしまい、作物を食べる被害が出ているようです。

ニホンカモシカは国の天然記念物に指定されており、狩猟は禁止されています。そのため、一部の地域では個体数が増えすぎてエサ不足や縄張り争いが発生しているといいます。

「山の神」とも称されるカモシカ。

その黒くどっしりとした姿には威厳を感じますが、

時には人間の暮らしと折り合いをつけるのが難しいこともあるのですね。

私には直接どうこうすることはできませんが、せめて登山者として、カモシカたちが住みやすい環境を守れるよう心がけたい。

静かに歩く、ゴミを持ち帰る、獣道を荒らさない——当たり前のことですが、あらためて意識しながら山を歩こうと思います。

だんだんと雪解けが進み、山は春の賑わいになります。

みつばちのーとのハチたちも、そろそろ活動開始。

少しダニの影響を受けた巣箱があり心配ではありますが、無事に越冬し、女王バチが元気に赤ちゃんハチを産んでくれることを願いながら、春の訪れを待っています。

山の生き物たちも、そして私たちも、それぞれの季節の出会いを楽しんでいきたいですね。

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みつばちのーと
大須賀貴子 TAKAKO OSUGA
結婚とともに、伊豆に移住。「みつばちのーと」の美味しさ、かわいさに魅了された客の一人。主に、冊子やチラシなどを作成しています。皆様が知りたいハチミツの商品や情報をお伝えできるよう、お客様と同じ目線でいたいと思っています。