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2023/10/25

ハチミツは冷凍できる?保存方法や容器、冷凍庫で固まらないときのポイント

みつばちのーと編集部
この記事を監修した専門家
養蜂家 田中 章雄
宇都宮大学農学部農業環境工学科卒業。農業ベンチャー企業で勤務する中で養蜂と出会い、広島に移住して養蜂の修行を積む。2015年3月に静岡県伊東市で養蜂家として独立。日々養蜂家として勉強の日々を過ごしている。

多くの食品を長期間保存するには「冷凍」という方法が一般的ですが、ハチミツを冷凍保存しても、味や品質に影響はないのでしょうか。

この記事では、ハチミツを冷凍保存する方法を紹介します。また、冷凍以外の保存方法や、冷凍ハチミツを活用したおいしいレシピも取り上げます。お気に入りのハチミツをじょうずに保存したい方は、この記事を参考にしてくださいね。

ハチミツは冷凍できる?

ハチミツは、冷凍保存が可能な食品です。基本的には品質や栄養価が落ちることはなく、解凍すれば冷凍前の状態に戻るため、いつもどおりに使用できます。

しかし、冷凍しても保存期間が延びることはありません。ハチミツの賞味期限は一般的に2〜3年とされています。冷凍したハチミツでも、パッケージに表示されている賞味期限内に食べ切る必要があるのです。

ハチミツを冷凍するメリットは、保存期間の延長ではなく、「ハチミツの結晶化を防げること」にあります。結晶化とは、低温になるとハチミツが白く固まる現象のことです。ハチミツは結晶化しても食べられますが、固くて使いづらく、食感も悪くなってしまいます。外気温が15〜16度以下になると結晶化しやすくなるため、常温保存の場合、冬場になるとハチミツは白く固まってしまうでしょう。

しかしハチミツには、温度が5度よりも低くなると結晶化しにくくなる性質があります。そのため−18℃以下で食品を保存している冷凍庫に入れると、ハチミツの結晶化を防げます。気温が下がる時期にハチミツが結晶化するのを避けたい場合は、冷凍庫での保存がおすすめです。

冷凍してもハチミツが固く凍ることはなく、もっちりとした弾力のあるゼリー状になります。

また市販のハチミツは、「加糖ハチミツ」と「純粋ハチミツ」に分類できます。「加糖ハチミツ」とは水飴などが加えられたハチミツであり、反対に混ぜものを加えていないものが「純粋ハチミツ」といわれます。

加糖ハチミツのメリットは、純粋ハチミツよりも結晶化しにくいことです。しかしハチミツの成分が薄まっているため、賞味期限は1年程度と短めです。加糖ハチミツも冷凍保存できますが、賞味期限内に食べ切るのがよいでしょう。

冷凍庫でも完全に固まらない?その理由は?

冷凍してもハチミツが固まらないのは、糖度が高いことが理由です。

水は0℃で凍りますが、水に物質が溶けていると凍結する温度が低くなります。水は、水の分子同士が結びつくことで凍ります。しかし水に物質が溶けていると、物質の粒子により、水の分子同士の結合が邪魔をされてしまうのです。そのため、多くの物質が溶けているほど水は凍りにくくなり、凍結温度は下がります。

ハチミツを食べると強い甘みを感じるように、ハチミツは多くの糖分が含まれている、糖度が高い食品です。水飴などの混ぜものが加えられていない純粋ハチミツでは、−40℃程度で凍結すると考えられます。そのため家庭用の冷凍庫では、ハチミツが固く凍結することはありません。

開封後のハチミツを保存する方法、冷凍以外にもある?

ハチミツは、基本的に常温で保存できます。ハチミツは水分が少なくて糖度が高く、高い抗菌性があるため、雑菌が繁殖しにくい食品です。直射日光が当たらない場所であれば、未開封のものはもちろん、開封後でも常温保存で問題ありません

保存状態がよければ、ハチミツは賞味期限を超えても食べられます。ハチミツに雑菌を混入させないために、ハチミツを取り出すスプーンや容器は清潔を保ち、ふたをしっかり閉めて保存するように気をつけましょう。

ハチミツを冷凍保存する方法・ポイント

冷凍のポイントは、使い勝手がよくなるように保存することです。ここからは、ハチミツを冷凍する方法を手順にそって紹介します。

1. 保存袋に移して密封する

まずは、ハチミツを小さめの食品用保存袋に移し替えましょう。大きな瓶や容器のままで凍らせてしまうと、まるごとゼリー状に固まり、使い勝手がとても悪くなってしまいます。少量で小分けにすると、必要な分だけ冷凍庫から取り出して使用できます。短時間で解凍できることも、便利なポイントです。

保存性を高めるために、保存袋の中の空気はできるだけ抜き、袋の口をしっかり閉じて密封しましょう。

2.冷凍庫に入れる

保存袋に小分けにしたハチミツは、そのまま冷凍庫に入れて凍らせます。このときに、大きめの冷凍用保存袋にまとめて入れて冷凍すると、庫内でのにおい移りを防げます。

3.解凍は常温、またはお湯に浸けて

冷凍されたハチミツは、ゼリーのように弾力のある状態になります。しかし少量で小分けにしておけば、常温に数分置くと解凍されて、もとのとろとろの状態に戻ります。

ハチミツの量が多くて解凍に時間がかかるときや、冬場で室温が低いときなどは、お湯に浸して解凍しましょう。お湯の温度が高すぎるとハチミツの風味が落ちたり、ハチミツに含まれる成分が壊れたりするおそれがあります。

なので、お湯の温度は60℃程度に調整して、保存袋ごとハチミツを浸して解凍すると安心ですよ。

【レシピあり】冷凍ハチミツを美味しく食べるポイント

常温ではとろりとしていますが、凍らせるとゼリー状になるのがハチミツの特徴です。韓国では、その性質を利用した「ハニーゼリー」が流行しています。ここでは、ハニーゼリーなどのハチミツを凍らせておいしく食べる方法を紹介します。

ハニーゼリー

韓国で流行しているハニーゼリーは、ハチミツを凍らせるだけで作れます。

  1. 空のペットボトルにハチミツをたっぷり入れてふたを閉め、冷凍庫に移しましょう。凍らせる時間はペットボトルの容量により異なりますが、3〜4時間程度です。
  2. ハチミツが凍ったらふたを開けて、ペットボトルを手でぎゅっとつぶしてみましょう。もっちりしたゼリー状のハチミツが出てくるはずです。

そのまま食べると、凍ったハチミツの独特な食感や、ハチミツの甘みや風味をダイレクトに楽しめますよ。

ペットボトルは、手でつぶしやすいやわらかい素材のものがおすすめです。しょうゆやソースを入れる「タレビン」という小さな容器を利用する方法もあります。タレビンを使うと容器が手でつぶしやすいうえに、ハチミツの量も少なく済み、冷凍時間もあまりかかりません。市販されている、小分けになったチューブ入りのハチミツなら手間がかかりませんね。

レモンのハチミツ漬け

レモンのハチミツ漬けを食べると、疲労回復や風邪の予防効果が期待できます。冷蔵庫で保存しても1週間程度しか日持ちしませんが、冷凍すると1ヶ月ほどはおいしく食べられます。

  1. レモンは、農薬やワックスを使用していない国産のものを使用しましょう。レモン適量をよく洗って水気を拭き取り、薄くスライスして種を取り除きます。
  2. 清潔な瓶や容器に、レモンとハチミツを入れます。ハチミツはレモンが浸るまで、十分に入れましょう。
  3. 容器のふたを閉めて冷蔵庫に入れ、1〜3日ほど寝かせます。レモンが均一に浸かるように、ときどき容器の上下を返すことがポイントです。
  4. レモンのハチミツ漬けが完成したら、レモンを1枚づつラップでぴっちり包みます。それを冷凍用保存袋にまとめて入れて、冷凍庫に移しましょう。

冷凍したレモンのハチミツ漬けは紅茶に入れたり、お菓子の材料に使用したりと、アイデア次第でさまざまな用途に使えます。

暑い季節には夏バテを予防するおやつとして、そのまま食べるのもおすすめですよ。

いちごハチミツシャーベット

ハチミツ漬けにしたいちごを冷凍すると、シャーベットのような独特の食感が楽しめます。

ハチミツ漬けにするいちごは、小粒で酸味が強めのものがおすすめです。

  1. いちご適量を洗って水気を拭き取り、清潔な容器にハチミツと一緒に入れましょう。ハチミツは、いちごが浸るまで加えます。
  2. 容器にふたをして冷凍庫に入れ、1日程度凍らせると完成です。

ハチミツ漬けにしたいちごは冷凍しても固くならず、しゃりしゃりとしたシャーベット状になります。いちごの酸味が強くても、ハチミツ漬けにすると甘みが加わるため、そのままでもおいしく食べられます。

ヨーグルトにトッピングしたり、スムージーの材料に使ったりするのもおすすめです。白ワインやスパークリングワインに入れると、おしゃれなドリンクになります。牛乳に加えて軽くつぶすと、いちごミルクも作れます。

ハチミツバナナ

バナナはそのまま置いておくと、皮が黒ずんで傷んでしまいます。しかしハチミツをまぶして冷凍すると、長期間保存できて解凍後もおいしく食べられます。

  1. 皮をむいたバナナを輪切りにして、全体にハチミツをまぶしましょう。ハチミツの量は、バナナ全体にコーティングできる程度でかまいません。
  2. 冷凍用保存袋に移して平らにし、空気を抜いて袋の口を閉じます。
  3. 冷凍庫に入れて、1日程度凍らせるとできあがりです。

カットしたバナナは通常、断面が茶色に変色してしまいます。これはバナナに含まれる成分が、空気中の酸素と反応して起こる現象です。バナナ全体をハチミツでコーティングすると、酸素と接触できなくなるため、変色することなくきれいな状態で冷凍できます。

冷凍したハチミツバナナはそのままでも、アイスのようにおいしく食べられます。ミキサーにかけて、ハチミツ風味のバナナジュースを作るのもよいでしょう。

美味しいハチミツは「みつばちのーと」で探そう◎

ハチミツは基本的に常温で保存する食品ですが、冬場は結晶化して白く固まるおそれがあります。結晶化を防ぐには、冷凍保存がおすすめです。ハチミツは冷凍しても保存期間が延びることはありませんが、結晶化することなく品質を保てます。凍らせたハチミツの、独特の食感を楽しむのもよいでしょう。

冷凍により品質を落とさず保存できるのであれば、おいしいハチミツを購入してみませんか?みつばちのーとでは、心を込めて生産された、おいしくて安心安全なハチミツを販売しています。

そして、みつばちのーとで取り扱っているものはすべて、静岡県伊豆半島で作られた天然のハチミツです。混ぜものや加熱処理がされていないため、ハチミツそのものの風味を楽しめます。

冷凍保存して品質を保ちながらハチミツをおいしく食べたい方は、みつばちのーとのハチミツの利用を検討してみてくださいね。

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