2018/2/19
冬のミツバチとハチミツ
ちょっとずつ、ちょっとずつ
暖かくなって来ましたね。
先週、伊豆はとても風が強い日が続きました。
季節が移り変わりですかね。
冬の間、蜂場はとても静かです。
冬場は伊豆半島でも最低気温が
マイナスになる日もありました。
冬の間のミツバチ
気温が低い日は、ミツバチは巣箱から出ず
巣箱の中で過ごします。
人間は、断熱材の入っている住宅で、
エアコンや床暖房やストーブなど、
暖房器具を使って生活するのに
快適な温度を作り出しますよね。
ミツバチにはそのような暖房器具は
もちろんありません。
巣箱内部の温度は、通常約36℃、
冬季の非育児期は20℃〜22℃に
保たれると言われております。
外は寒いのに、どうやって
巣箱内部の温度を保つのでしょうか。
ミツバチは羽の付け根あたりに
”飛翔筋”という、筋肉があります。
巣箱の中でその筋肉を震わせて
熱を発生させることによって、
巣箱の中の温度を保ちます。
寒い時に、人間も歯がガタガタガタと
震える時ありますよね。
それも筋肉を震わせて
熱を発生させているようです。
ミツバチは筋肉を震わせた熱を
それぞれのミツバチが密着して
温まりあって冬を越します。
ミツバチのエネルギー源”ハチミツ”
筋肉を振るわせるためには
エネルギー源が必要なはずですよね。
そのエネルギー源がハチミツです。
ミツバチは花が咲く時期に
自分たちや自分たちの子孫が
生き抜けるように
一生懸命花蜜を集めて来ます。
(ミツバチは採蜜期の寿命は
約40日程度です。子孫の為に
頑張って蜜を集めているんです。)
花蜜とは花から分泌された蜜で
まだハチミツの状態ではありません。
花蜜は半分以上が水分のため、
そのまま置いとくと発酵してしまい
腐ってしまいます。
腐らせないために、
巣箱内の温度(約36℃)と
ミツバチの羽を使って気流を生み出し、
徐々に徐々に水分を飛ばします。
水分が約20%以下になると、
空気中の水分を吸収しないように
ミツロウで蜜蓋と呼ばれる蓋をします。
また、花蜜時はまだ多糖類と呼ばれる
体内のエネルギーにするには体内で
分解をしないといけない状態です。
冬場、すぐに筋肉を震わせて
熱を発生させなくてはいけない場面で、
「まずは、胃袋で糖を分解して・・・」
とかやっているうちに凍死してしまいます。
ですので、巣に保存する前に、
ミツバチが胃の酵素などを使い
”ブドウ糖”と”果糖”と呼ばれる
単糖類の状態に分解してから
保存されます。
ハチミツが疲労回復や
朝のエネルギー補給に良いと
言われているのは、
ミツバチがこのように
花蜜の多糖類を単糖類に
分解してくれているからなんです。
単糖類となったハチミツを口に入れると
分解する行程を飛ばして
すぐに体内に吸収されるからなんですね。
花蜜からハチミツの状態にする為には、
①水分を徐々に飛ばす
②多糖類を分解して単糖類の状態にする
といったミツバチの働きが必要です。
ミツバチの子孫を残すための
習性のおかげで、
私たちは、ものすごい恩恵を
あずかっている訳です。
ミツバチってすごいな〜
冬の寒い日に、外でブルブル震えて、
何もやる気が起きない時があります。
冬場に都内に販売に行こうと思うと、
5時前に出発って事もあるのですが、
寒すぎて行くのをためらう事もあります。笑
そんな時、
「ミツバチってすごいな〜」
って心の底から思います。
(牛さんとか馬さんとか、猫さんとか
生き物、全部すごいと思います。)
この厳しい寒さを、暖房とか使わず、
ダウンジャケットも着ず、
お互いの筋肉を震わせた体温で
厳しい冬を越す。
そして、厳しい冬を越せたら、
春に向けて、女王蜂は産卵を開始して、
徐々にミツバチの数を増やして、
子孫を残すために、蜜を集める。
そう考えると、
ミツバチからの、自然からの恵みを
大切に、大切に、大切に
頂かないといけないなと感じます。
PSそんなハチミツ達です。
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