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2023/11/27

ハチミツの栄養素・成分を徹底解説。炭水化物やビタミンがもたらす効果は?

みつばちのーと編集部
この記事を監修した専門家
管理栄養士、製菓衛生師、パティシエ 南谷 智佳子
東京農業大学応用生物科学部栄養科学科卒業。大学では栄養学全般を学び、栄養士および管理栄養士免許を取得。卒業後は管理栄養士として保育園で働いた後に、パティシエの道へ。修行後、個人店やホテルにて勤務。現在は管理栄養士兼パティシエとして、蜂蜜を使ったレシピなどを発信している。

「ハチミツは健康や美容に効果がある」と聞いたことがある人は多いでしょう。甘くておいしいハチミツが、なぜ健康や美容によいのか、どのような成分を含んでいるのか気になったことはありませんか?

この記事では、ハチミツに含まれる栄養素と食品成分を詳しく解説します。体への効果・効能や、おすすめのハチミツの摂り方も紹介します。

健康や美容に効果的な食べ物を探している人は、この記事を参考にしてハチミツの利用を検討してみましょう。

ハチミツに含まれる栄養素と食品成分

ハチミツは甘みが強いため、糖質がたくさん含まれていそうですね。たしかにハチミツの約80%は糖質、約18%は水分で構成されています。実は、ハチミツを構成する残りの数%に、数々の栄養素や食品成分が凝縮されているのです。

ここからは、ハチミツに含まれる主な栄養素や食品成分について解説します。

(出典:砂糖及び甘味類/(その他)/はちみつ|食品成分データベース)

ブドウ糖と果糖

炭水化物は、糖質と食物繊維に分けられます。ブドウ糖と果糖は糖質の一種であり、ハチミツに含まれる糖質のほとんどを構成している成分です。

ブドウ糖と果糖は、糖質のなかでももっとも小さい「単糖」に分類されます。それ以上分解できないため体にすばやく吸収されて、効率よくエネルギー源になります。

果糖は、砂糖の主成分であるショ糖よりも甘みが強いことが特徴です。そのためハチミツは、砂糖よりも甘みがしっかりと感じられます。

しかし同じ量で比較すると、砂糖よりもハチミツのほうが低カロリーです。料理を作る際に砂糖をハチミツに置き換えると、摂取エネルギーを抑えられるでしょう。

オリゴ糖

オリゴ糖は単糖が数個結びついた糖質の一種であり、さまざまな種類が存在します。ハチミツに含まれるのは、マルトースやエルロースなどのオリゴ糖です。

オリゴ糖は一般的な糖質とは異なり、消化吸収されにくいことが特徴です。そのため血糖値への影響が少なく、肥満や糖尿病になりにくい糖質であるといえます。

消化吸収されずに腸まで届いたオリゴ糖は、ビフィズス菌などの善玉菌のエサになります。善玉菌を増やして腸内細菌のバランスを整えるため、腸内環境を改善する効果が期待できるでしょう。

(出典:
オリゴ糖|e-ヘルスネット|厚生労働省
ハチミツの成分特性|榎本俊樹
プレバイオティクスとフラクトオリゴ糖|独立行政法人 農畜産業振興機構)

アミノ酸

たんぱく質を構成する成分であり、人の肌や髪、筋肉、内臓などの材料になります。

人の体に必要なアミノ酸20種類のうち、ハチミツに多く含まれているものは「プロリン」です。プロリンは、肌の弾力のもとになるコラーゲンを作る主要なアミノ酸のひとつです。

そのためプロリンを摂取すると、ハリのある若々しい肌を維持できるでしょう。

コラーゲンは、軟骨にも含まれてます。関節が痛むのは、骨と骨の間にある軟骨がすり減ってしまうため。コラーゲンのもとになるプロリンを摂ると、関節痛を和らげる効果が期待できます。

(出典:ハチミツの科学|越後多嘉志)

ビタミンB2

ビタミンB群のひとつであるビタミンB2は、三大栄養素のたんぱく質・糖質・脂質の合成や分解に関わります。

ビタミンB2は、とくに脂質を分解してエネルギーに変える作用を強力にサポートします。スポーツに取り組みエネルギーをたくさん消費する人、ダイエット中で脂質をスムーズに燃焼させたい人は、タミンB2を積極的に摂取するとよいでしょう。

(出典:ビタミン B2|栄養素カレッジ|大塚製薬)

ビタミンB6

ビタミンB6もビタミンB群に属し、エネルギーのもとになるたんぱく質・糖質・脂質の合成や分解を助けます。

ビタミンB6は、たんぱく質の合成と分解に深く関わります。そのためたんぱく質を意識的に多く摂取している人は、ビタミンB6も一緒に摂りましょう。体内でたんぱく質を効率よく利用するには、ビタミンB6の存在が不可欠です。

(出典:ビタミン B6|栄養素カレッジ|大塚製薬)

ナイアシン

ナイアシンはビタミンB群のひとつであり、栄養素の合成や分解をサポートしたり、アルコールの分解を助けたりする作用があります。お酒を飲む機会が多い人はナイアシンを積極的に摂り、二日酔いを予防しましょう。

ナイアシンは、「幸せホルモン」とも呼ばれる「セロトニン」の分泌にも関係します。

セロトニンは怒りや不安、緊張といった感情を抑えて、精神を安定させるホルモンです。セロトニンのもとになるアミノ酸「トリプトファン」は、ナイアシンの材料でもあります。

トリプトファンはナイアシンの合成に優先的に使われることから、ナイアシンが不足しているとセロトニンの分泌量が減少してしまいます。

心を穏やかに保つためにも、ナイアシンを十分に摂取しましょう。

(出典:ナイアシン|栄養素カレッジ|大塚製薬)

パントテン酸

ビタミンB群の仲間であるパントテン酸は、エネルギーの産生やホルモンの合成に関わります。

パントテン酸は、ストレスを感じやすい人に摂ってほしい栄養素です。

体はストレスを感じると「副腎皮質ホルモン」を分泌し、血糖値を上げてストレスに耐える体勢を整えます。パントテン酸には副腎を支えて、副腎皮質ホルモンの分泌を促す働きがあります。

体をストレスから守るために、パントテン酸を摂りましょう。

(出典:パントテン酸 | 成分情報|わかさの秘密)

カリウム

ミネラルの一種であるカリウムは、体内のナトリウムバランスを整える栄養素です。塩分を摂り過ぎたときはカリウムが作用して、余分な塩分が排出されます。

塩分を摂り過ぎると、体は水分をため込んで塩分濃度を薄めようとするため、むくみや高血圧のリスクが高まります。高血圧から動脈硬化になると、脳梗塞や心筋梗塞などの疾患につながりかねません。

塩分を摂り過ぎないように気をつけると共に、カリウムを摂取して高血圧を防ぎましょう。

(出典:
カリウム|e-ヘルスネット|厚生労働省
ナトリウム|e-ヘルスネット|厚生労働省
高血圧|国立循環器病研究センター)

ポリフェノール

ポリフェノールは植物の色素や苦味、渋み成分ですが、ハチミツにも含まれています。

ポリフェノールの特徴は、強い抗酸化作用があることです。抗酸化作用とは、体内で合成される活性酸素を除去して、体を酸化から守る働きのこと。活性酸素により体が酸化すると、肌が老化してシミやしわができてしまいます。

ポリフェノールを摂取して老化を防ぎ、肌を若々しく保ちましょう。

グルコン酸

ハチミツに含まれる十数種類の有機酸のうち、もっとも多くを占めるのがグルコン酸です。

グルコン酸によりpHが弱酸性に保たれているハチミツには、細菌の増殖を防ぐ作用があります。細菌の感染により、のどが炎症を起こしているときにハチミツを食べると、炎症を鎮める効果が期待できるでしょう。

またグルコン酸は、腸内でビフィズス菌などのエサになり、善玉菌を増やします。そのため腸内細菌のバランスが整い、便通がスムーズになるでしょう。

腸には免疫細胞が多数集まっていることから、腸内環境が改善されると免疫力の向上も期待できます

(出典:
ハチミツの科学|越後多嘉志
ハチミツの持つ抗菌作用と その養蜂における応用|ストイッチュ・マルコ、木村 澄
グルコン酸のヒト腸内菌叢に及ぼす影響|浅野敏彦、湯浅一博、欅田清彦、寺地務、光岡知足
腸内フローラと腸管免疫の関係|ビオフェルミン製薬)

過酸化水素

「ハチミツを傷口に塗ると治りが早い」という話を聞いたことがありませんか?

ハチミツには、消毒薬の殺菌成分でもある過酸化水素が含まれているため、強い殺菌作用があります。さらに過酸化水素は細胞の増殖を促したり、免疫機能を活性化させたりする作用も持ちあわせています。

過酸化水素が化膿を防ぎ、皮膚をすばやく修復させることから、ハチミツは傷口の手当てに有効といえるのです。

(出典:
ハチミツの持つ抗菌作用と その養蜂における応用|ストイッチュ・マルコ、木村 澄
医療におけるハチミツの復権|P.C.Molan)

栄養豊富なハチミツを摂ることで効果・効能は?

ハチミツには、たくさんの栄養素や食品成分が含まれていることがわかりましたね。栄養豊富なハチミツを毎日摂取すると、体にさまざまなメリットがもたらされるでしょう。

ハチミツには疲労を回復させたり、お腹の調子を整えたりする効果が期待できます。咳やのどの痛みの緩和にも、ハチミツは役立ちます。

血圧や血糖値が気になる人は、ハチミツを取り入れると数値が改善されるかもしれません。ハチミツは免疫力の向上や、美肌作りもサポートしてくれるでしょう。

摂りすぎると薬の副作用のようなデメリットも?

健康や美容に効果が期待できるハチミツですが、たくさん摂るほど効果が高まるわけではありません。

ハチミツを食べ過ぎると、糖質を分解する肝臓に負担がかかります。適量のハチミツは血糖値の上昇を緩やかにすると考えられていますが、過剰摂取すると糖尿病のリスクが高まってしまいます。オリゴ糖やグルコン酸を摂り過ぎると、下痢や腹痛になるかもしれません。

ハチミツの食べ過ぎは、健康に悪影響を及ぼす可能性があります。ハチミツは適量を守り、おいしく食べましょう

ハチミツの種類によって栄養素は異なる?

ハチミツの魅力のひとつは、アカシアやレンゲなどのさまざまな種類があることです。それぞれ色や香り、味が異なるように、含まれる栄養素や成分にも若干の違いがあることが判明しています。

ここでは、特徴的な栄養素や食品成分を含むハチミツを紹介します。

マヌカハニーの栄養素

マヌカハニーは、ニュージーランドに自生する「マヌカの木」の花から採取されるハチミツです。

マヌカハニーの特徴は、一般的なハチミツ以上に強い抗菌作用があることです。この抗菌作用は、マヌカハニー特有の成分「メチルグリオキサール」に由来します。

マヌカハニーの抗菌作用はとても強く、ピロリ菌も除去できると考えられています。そのため、ピロリ菌が原因とされる胃がんや胃潰瘍を予防する効果が期待できるでしょう。またマヌカハニーは、感染症の予防や傷口の消毒、腸内環境の改善にも役立つとされています。

(出典:マヌカハニーの特徴とその機能性|加藤陽二)

ソバハチミツの栄養素

蕎麦の花から採取されるソバハチミツは濃褐色をしており、独特の強い香りや黒糖のようなコクのある甘みが特徴です。

一般的に、ハチミツの色の濃さはミネラルの含有量に比例します。色が濃いハチミツにはとくに鉄や銅が多く含まれるため、ソバハチミツは貧血が気になる人におすすめです。

(出典:蜂蜜の成分と薬効|渡辺 武)

ハチミツの栄養を効果的に摂る方法は?

健康維持や美容のためにハチミツを取り入れるなら、栄養素を効率よく摂取できる方法で食べたいですね。

ハチミツは料理やお菓子作りに利用したり、飲み物に加えたりと、さまざまな方法で摂取できます。

ただしハチミツを加熱すると、ハチミツに含まれる成分が壊れてしまうかもしれません。ハチミツの栄養素を無駄なく摂取するなら、そのまま食べることをおすすめします

また市販のハチミツには、加熱されているものや、水飴や糖類などの混ぜものを加えているものも少なくありません。加熱処理や混ぜものがされているハチミツは、栄養素が失われたり、薄まったりしていることが考えられます。

ハチミツ本来の栄養素を摂取するには、パッケージに「純粋ハチミツ」と表示されているものを選びましょう。純粋ハチミツは、加熱処理や混ぜものなどの加工がされていない天然のハチミツです。

ハチミツの栄養素を健康や美容に活かしたい人は、ハチミツの食べ方や選び方にも注意してみましょう。

栄養満点!純粋生ハチミツなら「みつばちのーと」がおすすすめ◎

ハチミツには糖質はもちろん、アミノ酸やビタミンB群、ミネラル、ポリフェノールなどのさまざまな成分が含まれています。

ハチミツの豊富な栄養素を無駄なく摂取するには、加熱処理や混ぜものがされていない純粋ハチミツを選びましょう。そして、純粋ハチミツなら「みつばちのーと」がおすすめです。

みつばちのーとで取り扱っているハチミツはすべて、静岡県伊豆半島の養蜂家が手がけた純粋ハチミツです。加熱処理や混ぜものは一切されていないため、豊かな自然が育んだハチミツのおいしさや栄養素をまるごと摂取できます。

おいしくて栄養豊富なハチミツで健康づくりに取り組みたい人は、みつばちのーとのハチミツを試してみてくださいね。

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