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2023/12/25

ハチミツは2歳なら食べてOK?子どもへの与え方や適量について解説

みつばちのーと編集部
この記事を監修した専門家
管理栄養士、製菓衛生師、パティシエ 南谷 智佳子
東京農業大学応用生物科学部栄養科学科卒業。大学では栄養学全般を学び、栄養士および管理栄養士免許を取得。卒業後は管理栄養士として保育園で働いた後に、パティシエの道へ。修行後、個人店やホテルにて勤務。現在は管理栄養士兼パティシエとして、蜂蜜を使ったレシピなどを発信している。

ハチミツは1歳から食べてよいと言われますが、実際はどうなのか気になる人も多いでしょう。

この記事では、ハチミツをいつから食べてよいのか、1歳になったばかりでも大丈夫なのかどうかについて、詳しく解説します。

また、2歳以上の子どもにハチミツを食べさせる場合の適量などについても紹介するので、参考にしてくださいね。

【大前提】1歳未満の乳児はハチミツを食べてはいけない

まず大前提として、1歳未満の乳児は絶対にハチミツを食べてはいけません。

厚生労働省でもハチミツに関する注意喚起がなされており、1歳未満の赤ちゃんにはリスクの高い食品であると示しています。

これは、ハチミツに含まれる可能性のあるボツリヌス菌によって「乳児ボツリヌス症」にかかる危険性があるためです。

ボツリヌス菌は海や川、土壌などに広く存在する菌で、加熱しても生き残る「芽胞」を形成し、強い毒素を産生します。

1歳以上であれば、腸内細菌の働きによってボツリヌス菌を死滅させることができますが、1歳未満の乳児は腸内環境が未熟なため、ボツリヌス菌による食中毒を引き起こすおそれがあるのです。

実際に日本でも乳児ボツリヌス症による死亡例が1件確認されており、2017年には生後6カ月の赤ちゃんがハチミツの摂取によって亡くなっています。

そのため、ハチミツに関する基礎知識として、1歳未満の乳児は絶対にハチミツを食べてはいけないということを覚えておいてください。

出典:ハチミツを与えるのは1歳を過ぎてから。|厚生労働省
  :乳児ボツリヌス症で初の死亡例 ハチミツ与える|日本経済新聞

11カ月以下でハチミツを食べてしまった場合は?

では、あと少しで1歳になる11カ月の子どもがハチミツを食べてしまった場合はどうなのでしょうか。

前提として11カ月以下はハチミツを食べてはいけませんが、万が一誤って食べてしまった場合は摂取後の子どもの様子をよく確認するようにしましょう。

乳児ボツリヌス症による症状としては、数日間にわたる便秘がよくみられるほか、全身の筋力低下や哺乳力の低下、無表情になるなどが挙げられます。

すべてのハチミツにボツリヌス菌が混在しているわけではないほか、仮にハチミツを食べてボツリヌス菌が体内に入った場合でも、必ずしも乳児ボツリヌス症を発症するわけではありません。

また、ほとんどの場合は適切な治療によって治癒するため、子どもの様子に異変がある場合には、すぐに医療機関を受診してください。

出典:ハチミツによる乳児のボツリヌス症|消費者庁

1~3歳の子どもがハチミツを食べたことが原因の死亡事案がある?

ここでは、1~3歳の子どもがハチミツを食べたことによる死亡事案について解説します。

結論からいうと、統計が残る1986年以降、1~3歳の子どもが乳児ボツリヌス症によって死亡した例は確認されていません。

ハチミツ摂取による乳児ボツリヌス症による死亡例は、先述した2017年の生後6カ月の赤ちゃんの事例が全国で初めてで、国内での死亡例はこの1件のみです。

また、これまでの乳児ボツリヌス症の発生状況としては1986~2020年で42例あるものの、そのうちハチミツの摂取が推定原因とされるものは1986~1989年までの12例と、2017年の1例のみです。

さらにこれらの症例の患者はすべて1歳未満であることからも、1歳以上のハチミツの摂取によるリスクは非常に低いといえるでしょう。

実際に厚生労働省による注意喚起のなかでも、1歳以上であればハチミツはリスクの高い食品ではないと示しています。

そのため1歳以上の子どもについては、ハチミツを極端に避ける必要はないといえるでしょう。

出典:ボツリヌス症とは|国立感染症研究所

子どもがハチミツを食べることで得られる効果は?

ハチミツは健康に良いイメージをもつ方も多いですが、子どもに対する効果はどうなのでしょうか。

子どもがハチミツを食べることで得られる効果としては、主に咳の症状を緩和することが挙げられます。

咳の症状がある子どもに対して、2~3日間就寝前にハチミツを与えたことで、咳の頻度が有意に減ったという報告が複数示されています。

その効果は一般的な咳止め薬を服用した場合とほとんど変わらない、という報告もあるほどで、ハチミツによる咳止め効果には大きな期待が寄せられています。

また、夜間の咳を緩和することで、睡眠の質を高める効果も期待できるといわれています。

詳しいメカニズムについては解明されていないものの、これはハチミツがもつ抗菌作用や保湿作用などによる効果ではないかといわれています。

大人に対するハチミツの効果については、以下の詳しい記事を参考にしてくださいね。

出典:Effect of honey, dextromethorphan, and no treatment on nocturnal cough and sleep quality for coughing children and their parents|Ian M Paul , Jessica Beiler, Amyee McMonagle, Michele L Shaffer, Laura Duda, Cheston M Berlin Jr
  :Effect of honey on nocturnal cough and sleep quality: a double-blind, randomized, placebo-controlled study|Herman Avner Cohen, Josef Rozen, Haim Kristal, Yoseph Laks, Mati Berkovitch, Yosef Uziel, Eran Kozer, Avishalom Pomeranz, Haim Efrat

1歳になったばかり〜1歳半の子どもがハチミツを食べても本当に大丈夫?

ここでは、1歳児へのハチミツの与え方や適量について詳しく解説します。

1歳を過ぎたもののハチミツを食べさせるかどうか迷っているという方は、ぜひ参考にしてください。

1歳児へのハチミツの与え方・適量は?

基本的に1歳を過ぎていれば、ハチミツを食べても問題ないとされています。

ただし、一度にたくさんのハチミツを与えると腹痛や下痢などの症状を引き起こす可能性があるため、最初はごく少量から試すようにしましょう。

また初めてハチミツを与える際は、離乳食で新しい食品を与えるときと同じように、体調の良い元気なときにしましょう。

体調が悪いときや疲れているときなどは免疫力も落ちている状態のため、食中毒のリスクやアレルギー症状の発症リスクなどが高まります。

子どものハチミツの摂取量については、特に明確に定められているわけではありませんが、過剰摂取は極端な体重増加などに繋がるおそれもあるため、小さじ1/2杯程度から様子をみて与えるようにするとよいでしょう。

1歳児はハチミツのパンなど加工しているものも食べられる?

1歳以上であれば、ハチミツ入りのパンやハチミツ入りのお菓子、飲料なども基本的に食べることができます。

ボツリヌス菌の芽胞は通常の加熱では死滅しないため、場合によっては加工品にもボツリヌス菌が混在している可能性があります。

しかし、1歳以上であれば腸内環境が整っているため、それが原因で乳児ボツリヌス症を引き起こすリスクは低いといえるでしょう。

ハチミツはパンやカステラ、ケーキなどのお菓子類、清涼飲料水などに含まれている場合があります。

1歳以上であれば問題ありませんが、1歳未満の子どもに市販品を与える際は、必ず原材料表示を確認するようにしてくださいね。

2歳児はハチミツを普通に食べても大丈夫?

なかには、2歳を過ぎているけれど、まだハチミツを食べさせたことがないという方もいるでしょう。

ここでは、2歳児にハチミツを与える場合の適量や注意点について解説するので、参考にしてください。

2歳児へのハチミツの与え方・適量は?

2歳児にハチミツを与える場合も、1歳児同様、過剰摂取にならないよう注意しながら少量ずつ様子をみるとよいでしょう。

ハチミツは甘みの強い食品であるほか、大さじ1杯あたり約72kcalと決して低カロリーではありません。

ハチミツの1日あたりの適量は大人で大さじ2杯程度となるため、2歳児は小さじ1~2杯程度に留めるようにすると安心です。

2歳児は毎日ハチミツを食べても大丈夫?

2歳児であれば、毎日ハチミツを食べても基本的には問題はありません。

ただし、これは適量摂取の場合のみで、過剰摂取になると体重増加や下痢などに繋がるおそれがあります。

ハチミツは栄養価の高い食品ではありますが、2歳児においてはハチミツを毎日積極的に与える必要はないでしょう。

食事メニューやおやつの内容に合わせて、適宜適量を使用する取り入れ方がおすすめです。

また、先述したようにハチミツには子どもの咳の症状を緩和する効果が期待できます。

そのため、咳の症状が気になるときや風邪のひきはじめなどは、意識的にハチミツを取り入れるようにすると、症状の緩和に繋がる効果が期待できるでしょう。

3〜5歳児はハチミツを普通に食べても大丈夫?

3~5歳児となると食事の幅も広がり、さまざまな食品を口にする機会が増えますが、ハチミツも通常どおり食べて問題ないのでしょうか。

3~5歳の子どものハチミツ摂取について心配な方は、以下の内容も参考にしてくださいね。

3〜5歳児へのハチミツの与え方・適量は?

まず、ハチミツによる乳児ボツリヌス症では、3~5歳での発生事例は確認されていません。

そのため、3~5歳では乳児ボツリヌス症を心配する必要はなく、基本的に通常どおり食べて問題ありません。

腸内環境も発達している年齢のため、仮にハチミツにボツリヌス菌が混在していた場合でも、腸内細菌によってボツリヌス菌を死滅させることができるでしょう。

ハチミツの摂取量については、3~5歳でも明確な基準が定められているわけではありませんが、大人の摂取目安量から考えると、大さじ1杯未満に抑えておくのがよいと考えられます。

3〜5歳児は毎日ハチミツを食べても大丈夫?

2歳児同様、適量範囲内のハチミツであれば、毎日の摂取によって健康を害するような心配はありません。

パンに塗ったり、ヨーグルトにかけたりと、好みの使い方でハチミツを取り入れるとよいでしょう。

ただし、積極的に毎日取り入れる必要はありません。

ハチミツは栄養価が高く健康に良い効果が期待できる食品ではありますが、子どもについてはさまざまな食品からバランスよく栄養を摂取できるよう、ハチミツは適宜取り入れるようにしてくださいね。

子どものハチミツデビューには、美味しい純粋ハチミツを!

この記事では、1歳以上の子どものハチミツ摂取について、その適量や取り入れる際の注意点などを詳しく解説しました。

1歳未満の乳児にハチミツを与えることは厳禁ですが、1歳以上であれば少しずつハチミツを取り入れても基本的に問題ありません。

取り入れ方によっては、咳の症状を緩和するといった健康に良い効果も期待できることがわかりましたね。

ただし、ハチミツにはさまざまな種類があり、紹介した健康効果が期待できるのは天然成分100%の純粋ハチミツのみです。

また、ハチミツ本来の香りや味わいが楽しめるのも純粋ハチミツならではであるため、子どもにハチミツを食べさせる際には、ぜひ美味しい純粋ハチミツを選ぶようにしてみてください。

「みつばちのーと」では、高品質で栄養価の高い国産の純粋ハチミツを種類豊富に取り揃えています

「みつばちのーと」のハチミツは混ぜものが一切入っていない純粋ハチミツのため、ハチミツがもつ健康効果が期待できるほか、ハチミツ本来の香りや風味も存分に味わえますよ。

まだ子どもにハチミツを食べさせたことがないという方は、ぜひ子どものハチミツデビューに「みつばちのーと」の美味しい純粋ハチミツを選んでみてくださいね。

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