2024/3/28
ニホンミツバチのハチミツの特徴は?効能や栄養価、賞味期限など解説
日本に生息しているミツバチは「二ホンミツバチ」と「セイヨウミツバチ」の2種類ですが、それぞれのハチミツの違いについてご存知でしょうか。
この記事では、ニホンミツバチのハチミツの特徴や効能、味わいなどについて詳しく解説します。一般的なハチミツとの違いやおすすめの食べ方などについても紹介するので、気になる方はぜひ参考にしてみてくださいね。
ニホンミツバチのハチミツの特徴
ニホンミツバチとは、その名のとおり昔から日本に生息する在来種のミツバチです。
ニホンミツバチは環境の変化や刺激に対して敏感なため飼育が難しく、ニホンミツバチを扱う養蜂家は年々減少しているといわれています。
また、ニホンミツバチは採蜜できる回数、量ともに少ないため、生産量が非常に少ないという特徴があります。
ここでは、ニホンミツバチのハチミツの味わいや価格、栄養価などについて詳しく解説します。
味の特徴
ニホンミツバチのハチミツは、深みのある豊かな香りとコクのある複雑な甘味が特徴です。
ハチミツは蜜源となる花の種類によって味わいが大きく変わりますが、ニホンミツバチのハチミツは複数種類の花の蜜を集めた「百花蜜」です。
「百花蜜」は自然のなかでさまざまな花の蜜が混ざり合うため、1つの花だけから集めた「単花蜜」よりも複雑で深みのある香りとコクのある甘味が味わえます。
また、ニホンミツバチのハチミツはほどよい酸味もあるため、しっかりした甘みがある一方で、後味はすっきりとしている点も特徴の1つです。
色(見た目)の特徴
ニホンミツバチのハチミツは時期や地域によって蜜源となる花の種類が変わるため、ハチミツの色も種類によって異なります。
一般的に春先に採取されたハチミツは色が薄く、秋に採取したものは色が濃い傾向にあります。
しかし、日本でメジャーなアカシアハチミツなどと比較すると、ニホンミツバチのハチミツは全体的に褐色がかった色味であることが多いです。
また、ニホンミツバチのハチミツは水分量がやや多いため、一般的なハチミツよりも粘度は弱く、さらっとしている点も特徴の1つといえます。
価格相場の特徴
先述したように、ニホンミツバチのハチミツは生産量が少なく希少性が高いため、価格も一般的なハチミツより高価です。
市場に流通しているハチミツのなかで、ニホンミツバチのハチミツはたった0.1%ということから、その希少性がわかるでしょう。
実際に、一般的なスーパーで販売されている外国産の純粋ハチミツは100gあたり100~300円程度なのに対して、ニホンミツバチのハチミツは100gあたり1,500円以上であるものがほとんどです。
ハチミツのなかでも高品質とされる国産の純粋ハチミツでも、100gあたり700~1,200円程度が相場であるため、それと比較してもニホンミツバチのハチミツは非常に高価であるといえます。
また、ニホンミツバチのハチミツは生産量が少なく流通量もごくわずかであることから、普段使いするハチミツとしてはやや入手しづらいといった点も特徴として挙げられるでしょう。
栄養価の特徴
ニホンミツバチのハチミツは、その栄養価の高さにも特徴があります。
一般的にニホンミツバチのハチミツは「古式養蜂」という方法で生産されており、砕いた巣から自然とハチミツがしたたり落ちてくるのを待って採蜜します。
そのため一般的なハチミツの成分だけでなく、蜜源となっている花々の花粉やローヤルゼリー、ミツロウの成分なども含まれており、より多くの栄養素・成分が摂取できるのです。
また、ニホンミツバチのハチミツは加熱処理をせずに生産されます。
そのため、熱に弱いビタミン類や酵素などハチミツならではの栄養素が失われることなく、本来の栄養素を効率よく摂取できるという特徴があります。
ニホンミツバチとセイヨウミツバチのハチミツの違い
では、ニホンミツバチとセイヨウミツバチのハチミツの違いには、どのような点があるのでしょうか。
それぞれの違いについて、以下の表に簡単にまとめました。
ニホンミツバチのハチミツ | セイヨウミツバチのハチミツ | |
---|---|---|
生産量・流通量 | ハチミツ全体の0.1% | ハチミツ全体の99.9% |
価格 | 比較的高い | 種類や産地によって異なる |
ハチミツの種類 | 百花蜜のみ | 単花蜜・百花蜜 |
味わい | 複雑でコク深い味わい | 種類によって異なる |
栄養価 | 比較的高い | 種類によって異なるが、非加熱の純粋ハチミツであれば比較的高い |
ニホンミツバチとセイヨウミツバチのハチミツの違いとしては、まず第一に生産量・流通量の違いが挙げられます。
先述したように、生産が難しく採蜜量も限られるニホンミツバチのハチミツは希少性が高いため、その分価格も高くなる傾向にあります。
セイヨウミツバチのハチミツは種類によって価格が大きく異なりますが、ニホンミツバチのハチミツよりは安価なものが多いです。
また、セイヨウミツバチのハチミツは種類によって大きく味わいが異なりますが、味の傾向としてはニホンミツバチのハチミツのほうが複雑でコクのある味わいが強い傾向にあるといえます。
栄養価の面では、ニホンミツバチのハチミツは「栄養価が高い」と表記しましたが、決してセイヨウミツバチのハチミツの栄養価が低いというわけではありません。しかし、混ぜものが入った加糖ハチミツなどが多く流通していることから、場合によっては本来の栄養価をそのまま摂ることができないことが多いです。
少しでも高い健康効果を得たい方は、非加熱の純粋ハチミツを選ぶとよいでしょう。
ニホンミツバチのハチミツの効果・効能
ここでは、ニホンミツバチのハチミツに期待できる効果・効能について解説します。
ハチミツを摂ることによる健康効果を期待する方は、ぜひ参考にしてくださいね。
喉の痛みを軽減する
ハチミツといえば、喉に良い効果があるイメージをもつ方も多いでしょう。
実際にハチミツには強い抗菌作用、抗炎症作用があることが確認されており、喉の痛みの原因となる細菌やウイルスのはたらきを抑制したり、喉の粘膜の炎症を抑えたりする効果があります。
これはハチミツに含まれるグルコン酸とグルコースオキシダーゼという酵素によって生成される天然の過酸化水素による効果です。
しかしこれらの成分は、加熱処理をするとそのはたらきが弱くなってしまいます。
そのため、非加熱のまま味わえるニホンミツバチのハチミツは、より高い抗菌作用や抗炎症作用、つまり喉の痛みを軽減する効果が期待できるのです。
出典:
ハチミツの持つ抗菌作用とその養蜂における応用|ストイッチュ・マルコ、木村澄
How honey kills bacteria|Paulus H S Kwakman , Anje A te Velde, Leonie de Boer, Dave Speijer, Christina M J E Vandenbroucke-Grauls, Sebastian A J Zaat
腸内環境を改善する
ニホンミツバチのハチミツには、オリゴ糖やグルコン酸といった成分が含まれており、これらは腸内の善玉菌を増やす効果があることで知られています。
腸内の善玉菌が増えると、腸内で悪い働きをする悪玉菌の増殖を抑制することにもつながり、結果としておなかの調子を整えたり、便秘を解消したりする効果が期待できるのです。
またハチミツに含まれるグルコン酸は、善玉菌の1種であるビフィズス菌を増やす作用が確認されている唯一の成分ともいわれています。
腸内環境を整える食品にはさまざまな種類がありますが、そのなかでもオリゴ糖やグルコン酸を豊富に含むニホンミツバチのハチミツは、特に高い腸内環境改善効果が期待できるといえるでしょう。
出典:
オリゴ糖 – e-ヘルスネット|厚生労働省
グルコン酸およびその塩類について|永井照和
美肌効果が期待できる
ニホンミツバチのハチミツにはさまざまな栄養素・成分が含まれており、美容にも良い効果が期待できます。
美白効果が期待できるビタミンCなどのビタミン類をはじめ、さまざまな酵素やアミノ酸、抗酸化作用が期待できるポリフェノールなども含まれているため、継続的な摂取によって肌の調子を整える効果が期待できるでしょう。
さらに、ニホンミツバチのハチミツは非加熱であるため、これらの栄養素が失われることなく、本来の栄養素をまるごと摂取できるというメリットがあります。
また、ニホンミツバチのハチミツの多くは自然の力に任せた方法で採蜜するため、巣に多く含まれるローヤルゼリーやミツロウの成分も摂取でき、より高い美肌効果が期待できるといえるでしょう。
LINK
ハチミツは肌に良い?悪い?保湿などの効果効能とデメリットを紹介
参考:ニホンミツバチのハチミツはいつ採れる?採取時期や道具について
ニホンミツバチは希少性が高いと解説しましたが、それは採蜜する時期が1年のなかで1~2回しかないことも大きく関係しています。
市場に多く出回っているセイヨウミツバチのハチミツは、1年で何度も採蜜することができることを考えると、年に1~2回という採蜜回数は非常に少ないことがわかります。
ニホンミツバチのハチミツの採取時期としては主に秋が多く、この時期のハチミツは濃度も濃く、しっかり熟成したコク深い甘みが味わえます。
また、ニホンミツバチとセイヨウミツバチのハチミツでは養蜂の方法にも違いがあり、使用する道具も異なります。
セイヨウミツバチは枠組みのある巣箱に蜜を集め、それを遠心分離機にかけてハチミツを採取する方法が一般的ですが、ニホンミツバチのハチミツは重箱式巣箱という巣箱を使います。
また、ニホンミツバチの巣はセイヨウミツバチの巣に比べて柔らかく壊れやすいため、採蜜に遠心分離機は使用できません。
ニホンミツバチのハチミツは巣をまるごと砕き、そこから自然とハチミツがしたたり落ちるのを待って採蜜するのです。
こうした違いも、ニホンミツバチのハチミツが希少で高価になる理由の1つといえるでしょう。
ニホンミツバチのハチミツのおいしい食べ方
ここでは、ニホンミツバチのハチミツのおいしい食べ方を紹介します。
ニホンミツバチのハチミツ本来の香りや複雑な味わいを楽しむためには、まずそのままのハチミツを舐めるのがおすすめですが、ほかの食材と組み合わせることでまたひと味違ったおいしさが楽しめますよ。
ハチミツの楽しみ方のバリエーションとして、ぜひ参考にしてみてくださいね。
パンに塗る
ハチミツとパンは定番の組み合わせですが、それぞれのおいしさをお互いが引き立て合う相性抜群の組み合わせといえるでしょう。
また、トーストした熱々のパンにハチミツをさっと塗ると、ハチミツの豊かな香りがより一層感じられやすくなりますよ。
ヨーグルトにかける
ハチミツヨーグルトも定番の組み合わせの1つですが、ハチミツ本来のおいしさと健康効果をしっかりと活かせる食べ方です。
先述したように、ハチミツに含まれる栄養素のなかには熱に弱い成分も含まれているため、加熱せずに取り入れるのが最も効果的。
冷たい状態で食べるハチミツヨーグルトは、ハチミツを加熱することもないため、ハチミツ本来がもつ栄養素を余すことなくそのまま摂取できます。
また、ヨーグルトには乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌が含まれているため、腸内環境の改善にもより高い効果が期待できる食べ方といえます。
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ハチミツとヨーグルトの効果・相性は?おすすめレシピやダイエット効果を解説
チーズと組み合わせる
ニホンミツバチのハチミツはコク深く複雑な味わいをしているため、少しクセの強いカマンベールチーズやゴルゴンゾーラチーズにもよく合います。
ニホンミツバチのハチミツのコク深さがチーズ特有のクセをマイルドにして、クリーミーな味わいを引き立てます。
また、チーズにはしっかりとした塩気もあるため、ハチミツの甘さとも絶妙にマッチしますよ。
ニホンミツバチのハチミツとチーズの組み合わせが気になる方は、以下のレシピも参考にしてみてくださいね。
【焼きカマンベールのハチミツがけの作り方】
- カマンベールチーズを6等分にする
- 耐熱容器にカマンベールチーズを入れ、オーブントースターで軽く焼き色がつくまで3~5分程度焼く
- 上からハチミツを回しかけ、粗挽きブラックペッパーや砕いたナッツをトッピングして完成
焼きカマンベールのハチミツがけは、パンのお供にするほか、おつまみにもおすすめの1品ですよ。
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ハチミツに合うチーズは?おいしいレシピや健康効果も紹介
ニホンミツバチのハチミツの賞味期限・保存方法
ハチミツは長期保存が可能な食品として知られていますが、ニホンミツバチのハチミツも例外なく長期間の保存が可能です。
ハチミツは雑菌が繁殖するのに必要な水分が少ないほか、抗菌作用もあるため、未開封の状態であれば基本的に腐ることはありません。
しかし、採蜜から時間が経つと、ハチミツならではの香りや風味は徐々に損なわれていきます。
そのため、ニホンミツバチのハチミツ本来のおいしさを味わうためには、賞味期限にかかわらずできるだけ早めに食べ切るようにするのがおすすめです。
また保存方法としては、通常のハチミツ同様、常温の高温多湿を避けた冷暗所での保存が望ましいです。
温度変化が大きい場所や直射日光が当たるような場所では、ハチミツの劣化が進みやすく味が落ちる原因となるため、常温のなかでも温度変化の少ない保存場所を選びましょう。
国産の純粋ハチミツをお探しの方は、ぜひ「みつばちのーと」まで◎
ニホンミツバチのハチミツは、風味豊かな香りと複雑でコク深い味わいが楽しめるほか、非加熱であることから栄養価も高く、さまざまな健康効果も期待できます。
その一方で、ニホンミツバチのハチミツは希少性が高いことから、価格相場は一般的なハチミツよりも高く手に入りにくい、普段使いしにくいといった側面もあります。
そのため、健康効果が期待できるおいしいハチミツを手軽に取り入れてみたいという方は、非加熱の国産純粋ハチミツを選択するのがおすすめです。
「みつばちのーと」では、非加熱の国産純粋ハチミツを種類豊富に取り揃えているため、きっと、お好みのおいしいハチミツをみつけることができます。
国産の純粋ハチミツが気になる方は、ぜひ「みつばちのーと」のハチミツもチェックしてみてくださいね。
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