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2023/9/29

れんげハチミツとは?特徴や味、効果、アカシアハチミツとの違いなどを解説

みつばちのーと編集部
この記事を監修した専門家
養蜂家 田中 章雄
宇都宮大学農学部農業環境工学科卒業。農業ベンチャー企業で勤務する中で養蜂と出会い、広島に移住して養蜂の修行を積む。2015年3月に静岡県伊東市で養蜂家として独立。日々養蜂家として勉強の日々を過ごしている。

ハチミツの中でも一般的な「れんげハチミツ」。

この記事では、れんげハチミツの味や香り、期待できる効果、安全性などについて、詳しく解説していきます。

ハチミツを購入する際に知っておきたい情報も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

れんげハチミツの特徴は?

れんげから採れる、れんげハチミツ。日本人に馴染み深いハチミツとして「ハチミツの王様」とも呼ばれています。

具体的にはどのようなハチミツなのか、その特徴についてみていきましょう。

れんげとは

れんげハチミツの蜜源となるれんげの花は、中国原産のマメ科の越年草で、春になるとやや紫がかったピンクの可愛らしい花を咲かせる植物です。

その花の形が蓮に似ていることから、「蓮華(れんげ)」と呼ばれるようになったと言われています。

原産は中国ですが、れんげは日本でも古くから親しまれてきた植物で、昔は田んぼにれんげ畑を作ることで、田んぼの肥料代わりにしていたことでも知られています。しかし近年は、気候の変化や化学肥料の普及によって田んぼのれんげ畑はあまり見られなくなっています。

味や色、香り

れんげハチミツは、濃厚でまろやかな甘みが特徴のハチミツです。

ハチミツは種類によって、その味や香りにクセがある場合もありますが、れんげハチミツはクセが少なく、日本人好みの上品な甘みが味わえます。

一部の口コミでは「れんげハチミツはまずい」というものも見かけますが、れんげハチミツは比較的クセが少ない種類であるため、数あるハチミツのなかでは特に食べやすい種類のひとつと言えるでしょう。

色は産地によっても多少異なりますが、ややオレンジがかった淡い黄金色が特徴で、華やかなフローラルの香りも楽しむことができます。

原産国

れんげの花はもともと中国が原産ということもあり、現在日本で流通しているれんげハチミツは中国産のものが多く見られます

しかし、先述したようにれんげは日本でも古くから馴染みのある花であったため、国産ハチミツのなかではれんげハチミツが最もポピュラーな種類のひとつとなっています。

れんげハチミツとアカシアハチミツはどう違う?

日本でれんげハチミツと同じくらいポピュラーなのが、アカシアハチミツです。
ここでは、れんげハチミツとアカシアハチミツの違いについて紹介します。

れんげハチミツとアカシアハチミツは、どちらも日本で多く採れるハチミツとして有名ですが、この二つは蜜源だけでなく、その味わいや香りにも違いがあります。

 蜜源香り糖の比率
れんげハチミツれんげの花濃厚でまろやかな甘さフローラルの香りややオレンジがかった黄金色ブドウ糖が多い
アカシアハチミツニセアカシアの花あっさりとした上品な甘さほのかな花の香り淡い黄金色果糖が多い

れんげハチミツとアカシアハチミツは、どちらもクセが少なく食べやすいハチミツとして日本で特に人気の高いハチミツですが、アカシアハチミツのほうが比較的あっさりとした軽やかな甘みが特徴となっています。

この甘みの違いには、実はそれぞれを構成する糖の比率による違いが関係しています。

ハチミツはその約8割が糖類となりますが、ハチミツの種類によって糖の構成比率が異なります。
アカシアハチミツは、ほかのハチミツに比べて果糖の比率が高いため、あっさりとした軽やかな味わいなのです。

香りについてはどちらも優しい花の香りが楽しめますが、どちらかというとれんげハチミツのほうが華やかさのあるフローラルな香りが感じられます。

アカシアは花自体の香りは強いものの、ハチミツになるとその香りは弱まり、ほんのりとした柔らかな香りとなります。

また、ハチミツは温度変化によって白く結晶化する性質がありますが、果糖が多いアカシアハチミツはれんげハチミツよりも結晶化しにくいというのも、この2種類の大きな違いと言えるでしょう。

れんげハチミツに期待できる効果・効能は?

ここでは、れんげハチミツに期待できる効果・効能について、詳しく解説します。

血糖値の急上昇を抑える

一般的に甘いものは血糖値を上げますが、れんげハチミツは砂糖よりも血糖値を上げるスピードが緩やかであることがわかっています。

血糖値の上がりやすさを示す指標として、「GI値(グリセミックインデックス)」というものがありますが、砂糖のGI値が91なのに対して、れんげハチミツのGI値は53程度と言われています。

このGI値は、各食品が食後にどのくらい血糖値を上げるのかを数値化したものであるため、GI値が低いほど血糖値の上がるスピードが緩やかで、体への負担が少ないことがわかります。

血糖値の上がるスピードが早いと、その分体脂肪の合成に繋がりやすくなるほか、血管への負担も大きくなりやすいことから、砂糖よりもれんげハチミツのほうが健康的な甘味料であると言えるでしょう。

また、このGI値はハチミツの種類によっても異なり、アカシアハチミツやれんげハチミツは比較的GI値が低いものの、さまざまな花の蜜を集めた百花ハチミツはGI値が81という研究報告もあります。

(出典:はちみつ 明らかになる健康機能~最新研究ダイジェスト | 健康科学研究所)

咳の症状を和らげる

ハチミツは、咳の症状を和らげる効果も期待できると言われています。

これはれんげハチミツに限らずハチミツ全般に期待できる健康効果ですが、寝る前にハチミツを摂取することで、有意に咳が減ったという研究報告が複数発表されています。

咳の症状に対する効果は子どもを対象とした研究報告が中心ですが、一部の研究では、一般的な咳止め薬を服用した場合と同じくらいの効果が見られたというものもあります。

これはハチミツがもつ抗菌作用や、ハチミツの保湿作用によって喉の粘膜の乾燥を予防することによる効果が大きいと考えられており、ハチミツは薬のような副作用や長期摂取によるリスクがないことから、ハチミツの咳止めに対する効果は今後さらなる研究が期待されています。

(出典:Effect of honey, dextromethorphan, and no treatment on nocturnal cough and sleep quality for coughing children and their parents|Pub Med
   :Honey for acute cough in children|Pub Med

腸内環境を整える

ハチミツには腸内環境を整える効果も期待できることがわかっています。

これもれんげハチミツに限らずハチミツ全般に共通する効果ですが、ハチミツに含まれるオリゴ糖やグルコン酸という有機酸によって、腸内の善玉菌を増やすことができるのです。

腸内の善玉菌が増えると、腸内で悪い働きをする悪玉菌の増殖を抑えることができるため、結果的に腸内環境を整えて、便通改善などにも繋がる効果が期待できると言えます。

(出典:オリゴ糖 | e-ヘルスネット)

れんげハチミツのおすすめの使い方

では、れんげハチミツはどのようにして取り入れるのがよいのでしょうか。

先述した通り、れんげハチミツはハチミツのなかでも特にクセが少なく、ハチミツならではのフローラルな香りが楽しめるのが特徴。

そのため、パンやヨーグルト、ホットケーキなどのトッピングに使用することで、れんげハチミツ本来の味や香りを楽しむことができますよ。

また、れんげハチミツはクセが少ないため、料理やお菓子作りにも取り入れやすいといったメリットがあります。ほかの食材の味の邪魔をしないため、砂糖の代わりにれんげハチミツを取り入れるというのもおすすめの使い方です。

れんげハチミツに関する噂について

ここまで、れんげハチミツの特徴や期待できる効果・効能について紹介しましたが、れんげハチミツについて調べると、なかにはネガティブな情報を目にすることもあります。

ここでは、れんげハチミツに関する噂の真偽について回答するので、参考にしてみてください。

発がん性がある?

「ハチミツに発がん性がある」という噂は、耳にしたことがある人も多いかもしれません。

これは発がん性物質を含む「グリホサート」という農薬がハチミツに残留していたことから、複数のメーカーがハチミツの自主回収を行ったことがひとつのきっかけと言われています。

このグリホサートは除草剤の成分で、国際がん研究機関(IARC)が「ヒトに対しておそらく発がん性がある」という評価を示していることから、一部の国では使用を禁止するなどの規制がかかっています。

しかし、このグリホサートをはじめとする残留農薬については、食品衛生法によって厳しい基準値が定められています。
厚生労働省の報告でも、この基準値を満たしたものであれば「ハチミツの摂取による発がん性については認めらない」と結論付けられていることから、れんげハチミツによる発がん性の心配はないと考えてよいでしょう。

(出典:グリホサート(案) | 厚生労働省)

偽物が多い?

「れんげハチミツは偽物が多い」という噂も一部耳にすることがありますが、これは中国産のれんげハチミツが多く流通しているためだと考えられます。

中国産のハチミツといえば、過去に人工甘味料を加えたハチミツが「純粋ハチミツ」として販売される原材料表示の偽装があったり、抗生物質が検出されたというニュースが報道されたことから、その品質を不安視する声も多いのが現状です。

しかし、現在では中国国内でのハチミツに対する規制が強化されているほか、国内で流通する際には輸入時にしっかりとした検査が実施されています。

そのため、中国産が多いれんげハチミツだからといって、偽物が多い、安全性が低い、といった心配は必要ないと考えてよいでしょう。

ただし、より安心安全なれんげハチミツを選びたいという人は、国産のれんげハチミツを選択したほうが、より安全性が高く高品質のハチミツが入手できるかもしれません。

(出典:中国産ハチミツに対する輸入検査の強化について|厚生労働省)

白くなりやすい?結晶化しやすい?

れんげハチミツはほかのハチミツに比べて白く結晶化しやすいと言われることがありますが、これは本当です。

これはれんげハチミツを構成する糖の種類による影響で、ブドウ糖の比率が高いれんげハチミツは、ほかのハチミツに比べて結晶化が起こりやすいと言われています。

しかし、ハチミツの結晶化は糖の性質による状態変化であるため、結晶化したからといって体に悪い影響を及ぼすことはありません。
湯煎で溶かせば通常通り食べることができるため、その点は安心してくださいね。

ハチミツの結晶化についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。

気になるハチミツがある方は、みつばちのーとがおすすめ◎

この記事では、れんげハチミツの特徴や期待できる効果・効能、気になる噂について解説しました。
れんげハチミツは日本でも特にポピュラーなハチミツのひとつで、クセが少なく日本人好みの味わいであることがわかりましたね。

れんげハチミツ本来の味わいを楽しむためには、天然の国産純粋ハチミツを選択するのがおすすめです!

『みつばちのーと』では混ぜものが一切入っていない天然国産ハチミツを種類豊富に取り揃えているため、れんげハチミツをはじめ、さまざまな国産ハチミツを楽しむことができますよ。

美味しいハチミツを味わってみたいという人は、ぜひ『みつばちのーと』のハチミツをチェックしてみてくださいね。

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