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2023/11/27

ハチミツが固まる……その防止策と溶かし方は?

みつばちのーと編集部
この記事を監修した専門家
管理栄養士、製菓衛生師、パティシエ 南谷 智佳子
東京農業大学応用生物科学部栄養科学科卒業。大学では栄養学全般を学び、栄養士および管理栄養士免許を取得。卒業後は管理栄養士として保育園で働いた後に、パティシエの道へ。修行後、個人店やホテルにて勤務。現在は管理栄養士兼パティシエとして、蜂蜜を使ったレシピなどを発信している。

ハチミツはときに固まってしまうことがありますが、その現象はなぜ起こるのでしょうか。

この記事ではハチミツが固まる原因やその予防方法について、それぞれ解説します。固まってしまったハチミツを美味しく元に戻す方法についても紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。

なぜハチミツは固まる(結晶化する)の?

まず、ハチミツはなぜ固まってしまうのか、その現象について知っておきましょう。

固まるハチミツと固まらないハチミツの違いについても解説します。

ハチミツが固まる原因

そもそもハチミツが固まる原因には、ハチミツの主成分であるブドウ糖が深く関係しています。

ブトウ糖は温度変化によって白く固まる性質があり、この現象を「結晶化」といいます。

温度が15℃程度を下回るとブドウ糖の結晶化が起こり、ハチミツは白く固まりやすくなります。

そのため気温が下がる冬場や冷蔵庫での保存では、ハチミツの結晶化が進みやすくなるのです。

また、ハチミツに気泡や花粉などが多く入っている場合は、それが結晶の核となり、振動が加わることによって結晶化が進むこともあります。

ただし、ハチミツが結晶化した場合でもその品質に問題はありません。固まってしまったハチミツでも体に害はなく通常通り食べることができるため、その点は安心してくださいね。

固まるハチミツと固まらないハチミツの違い

ハチミツには、実は固まるハチミツと固まらないハチミツがあります。

一般的に固まりやすいハチミツは、混ぜものが一切入っていない天然成分100%の純粋ハチミツ。一方固まりにくいハチミツは、水あめや甘味料などが加えられた加糖ハチミツです。

混ぜものが一切入っていない純粋ハチミツは、その分ブドウ糖の含有量も多いことから白く固まりやすい傾向があります。

しかし、いわゆる「本物のハチミツ」ともいわれる純粋ハチミツはその分ハチミツ本来の味わいが楽しめるといったメリットがあります。

混ぜものが入った加糖ハチミツは、本物のハチミツが添加物によって薄められているような状態。ブドウ糖含有量が少ない分固まりにくいものが多いですが、その分ハチミツ本来の味わいは薄れてしまうことを覚えておきましょう。

参考:夏場に常温保存していても固まるのはなぜ?

ハチミツの結晶化は、一般的に気温が15℃程度を下回ることで起こりますが、気温が低いことだけでなく、温度変化が大きいことも固まる原因となります。

そのため、夏場でもエアコンの状況や光の当たり具合などによる温度変化によって固まってしまうことがあります。

また、ハチミツに含まれるブドウ糖は振動によっても結晶化する性質があります。容器を振ったり、振動が伝わりやすいような場所に保存していたりすると、夏場の常温保存でも結晶化することがあるため注意が必要です。

なお、ハチミツは賞味期限の長い食品ですが、購入してから年月が経ったハチミツは結晶化しやすい傾向にあります。

品質に問題はありませんが、購入したハチミツはできるだけ早めに食べたほうが、よりハチミツ本来の香りや味わいが楽しめるでしょう。

ハチミツが固まるのを防止する方法

では、ハチミツが固まるのを防止する方法はあるのでしょうか。

ここでは、ハチミツが固まるのをできるだけ防ぐ方法について詳しく紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

密閉できる容器で保存する

ハチミツを保存するときには、しっかり密閉できる容器を選択することが大切です。

密閉できない容器の場合、湿気などによってハチミツの品質劣化に繋がりやすくなる可能性があります。

また、できるだけ遮光性のある容器のほうが光による変化が少なく、ハチミツが固まるのを防ぎやすくなります。

市販されているハチミツの容器は基本的に密閉できるものが多いですが、ハチミツを移し替える際には、容器の選び方にも注意しましょう。

ハチミツの保存方法については、こちらの詳しい記事も参考にしてくださいね。

常温の冷暗所で保存する

温度が低くなる冷蔵庫での保存はハチミツの結晶化を促進してしまうため、ハチミツは常温での保存が基本となります。

そして、直射日光の当たらない冷暗所で保存することも大切です。

直射日光が当たる場所では、時期によって室温の変動も大きくなるため、結果的にハチミツが固まりやすくなります。

また、エアコンの近くやストーブの近くなども温度の変動によって結晶化が進みやすくなるため、注意が必要です。

ひとくちに「常温保存」といっても、場所によってその温度や日の当たり方などは大きく異なります。できるだけ安定した温度が保てる場所、そして光の当たらない場所を選択することが大切です。

冷凍保存する

ハチミツは、冷凍保存でも固まるのを防ぐことができます。

ハチミツは温度が低くなると結晶化するため、冷凍するとカチコチに固まってしまうのでは?と感じる人もいるかもしれませんが、ハチミツは温度が5度以下になると逆に結晶化しにくくなる性質を持っています。

そのため、およそ-18℃以下になる冷凍庫であれば、ハチミツが固まるのを防ぐことができるのです。

ただし、冷凍保存をしてもハチミツの賞味期限が延びるわけではないため、通常の賞味期限内に食べるようにしましょう。

すでに固まってしまったハチミツを溶かす方法

前章ではハチミツが固まるのを防止する方法について紹介しましたが、なかには手元にすでに固まってしまったハチミツを持っている人もいるかもしれません。

ここでは、固まってしまったハチミツを溶かす方法について紹介します。

簡単な方法からハチミツ本来の風味を損なわない方法まで詳しく解説するので、参考にしてくださいね。

湯煎で溶かす

固まってしまったハチミツを溶かす方法として最も一般的なのが、湯煎で溶かす方法です。

やり方は、50度前後のお湯を入れたお鍋にハチミツの容器を入れるだけ。

その際、容器の蓋は必ず開けるようにしてください。

ハチミツが少しずつ溶けてきたら、ゆっくりかき混ぜながらハチミツ全体を溶かしていきましょう。

湯煎によってゆっくり加温していくことで、徐々にハチミツが元のなめらかな状態に戻っていきます。

ハチミツの量によっては少し時間がかかる場合がありますが、正しい方法で湯煎すれば、ハチミツ本来の味わいが損なわれることなく、元の状態に戻すことができますよ。

電子レンジで溶かす

固まったハチミツをより手軽に溶かしたい場合には、電子レンジを使った方法がおすすめです。

電子レンジを使用する際は、溶かしたい分量のハチミツだけを耐熱容器に入れましょう。

加熱時間は10~30秒程度の短時間に設定し、様子を見ながら少しずつ時間を延ばしていくのが正しい溶かし方です。

電子レンジを使用すると手軽にハチミツを溶かすことができますが、場合によっては加熱ムラができ、ザラザラとした食感が残ってしまうこともあります。その点は留意しておきましょう。

参考:ハチミツに固まりがあるときは、カビにも注意

ハチミツが白く固まるのはハチミツの性質による結晶化であることが多いですが、場合によってはカビが発生している可能性もあります。

ハチミツ全体が白くなっていたり、白い粒が見えたりする場合はハチミツの結晶化です。白くふわふわとしたものが付着していたり、白いもやのようなものが浮いたりしている場合は、カビと考えるとよいでしょう。

ハチミツを湯煎で温めても白いものが消えない場合、そのハチミツは食べないようにしてください。

ハチミツのカビに関する詳しい内容は、こちらの記事も参考にしてくださいね。

固まったハチミツを温めるときの注意点

ここでは、固まったハチミツを温めるときの注意点を紹介します。

固まったハチミツを美味しく、そして安全に元の状態に戻すため、以下のポイントに注意してください。

電子レンジの加熱時間に注意

前章で紹介したように、電子レンジでも固まったハチミツを溶かすことができますが、その際は加熱しすぎないよう十分注意が必要です。

必要以上にハチミツを加熱してしまうと、容器が膨張して爆発するおそれがあります。

ハチミツが爆発してしまうと、熱々に加熱されたハチミツによってやけどする危険性があるほか、電子レンジ庫内に飛び散ったハチミツを掃除するのも大変です。

電子レンジでハチミツを加熱する際は、10~30秒程度の短時間で様子を見ながら加熱時間を調整するようにしましょう。

高温で溶かさない

固まってしまったハチミツは湯煎でゆっくりと溶かすのがおすすめの方法ですが、その際は湯煎する温度にも注意しましょう。

ハチミツを湯煎するのに適した温度は50度前後です。沸騰したお湯など60度以上の高温で湯煎すると、ハチミツ本来の香りや味わいが失われやすくなります。

また、プラスチック容器の場合、容器が溶けて破損したり、変形したりするおそれがあるため、湯煎する際はお湯の温度も測定しながら行うことをおすすめします。

容器の蓋は開ける

固まったハチミツを溶かす際は、溶かす方法に関わらず、必ず容器の蓋は開けるようにしてください。

瓶やプラスチックの容器の蓋を閉めたままで温めると、空気が膨張して容器が爆発したり、破損したりするおそれがあります。

瓶の場合は特に危険が伴うため、この点は十分に注意してくださいね。

【大量消費も可】固まったハチミツの使い方・レシピ

ここでは、固まってしまったハチミツの使い方・レシピについて紹介します。

固まったハチミツは温めることで元の状態に戻すことができますが、一度固まって結晶化したハチミツは、再度結晶化しやすい性質があります。

そのため、溶かしたあとはできるだけ早めに使い切るのが理想的です。

固まったハチミツを早く消費したいという人は、以下のレシピも参考にしてみてくださいね。

スペアリブのハチミツ煮

ハチミツはそのまま食べるだけでなく、料理にも活用することでより早く消費できます。

材料

  • 豚スペアリブ 300g
  • ハチミツ 100g
  • 醤油 50cc
  • 酒 20cc
  • にんにく 1片

作り方

  1. ハチミツ、醤油、酒、にんにくを混ぜ合わせ、スペアリブを30分程度漬け込む
  2. 深めのフライパンにスペアリブを並べ、表面がこんがりするまで焼く
  3. 蓋をして弱火で約15分煮る
  4. 蓋をとり、約5分煮汁を煮詰めたら完成

旨味たっぷりのスペアリブにハチミツを組み合わせることで、よりコク深い味わいのメインメニューが完成しますよ。

オレンジハチミツジャム

ハチミツを一気に大量消費したい場合は、ハチミツを使ったジャムを作るのもおすすめです。

材料

  • オレンジ 500g
  • ハチミツ 250g

作り方

  1. オレンジを2等分にして果汁を搾り、残った果肉はスプーンでかき出す
  2. 鍋にお湯を沸かし、オレンジの皮を15分間茹で、お湯を捨てる
  3. 2.の工程を3回繰り返す
  4. 茹でたオレンジの皮を薄切りにする
  5. オレンジの果汁・果肉・皮とハチミツと鍋に入れ、中火にかける
  6. 15分間ほど煮てとろみが出たら火を止める
  7. 清潔な保存瓶に入れて完成

オレンジの酸味とハチミツの甘みが絶妙にマッチしたジャムは、パンだけでなくさまざまな食品との相性も抜群ですよ。ジャムにしたあともできるだけ早めに使い切るようにしてくださいね。

次のハチミツを探すなら、みつばちのーとがおすすめ◎

この記事では、ハチミツの固まる原因からその防止策について詳しく説明しました。

また、すでにハチミツが固まってしまっている人は、今回紹介した溶かす方法やレシピもぜひ試してみてくださいね。

そして、次のハチミツを探す際は、国産天然ハチミツを種類豊富に取り扱う「みつばちのーと」をチェックするのがおすすめです。

「みつばちのーと」のハチミツは、いわゆる本物のハチミツといわれる純粋ハチミツで、余計な混ぜものは一切入っていない高品質のハチミツです。高熱処理もしていないため、ハチミツ本来の味わいがしっかりと楽しめますよ。

また、ハチミツの種類による味や香りの違いも楽しめるので、気になる人はぜひ「みつばちのーと」で美味しいハチミツを手に入れてくださいね。

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