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2024/3/27

唇の荒れにハチミツは効果的?ハチミツパックのやり方も解説

みつばちのーと編集部
この記事を監修した専門家
管理栄養士、製菓衛生師、パティシエ 南谷 智佳子
東京農業大学応用生物科学部栄養科学科卒業。大学では栄養学全般を学び、栄養士および管理栄養士免許を取得。卒業後は管理栄養士として保育園で働いた後に、パティシエの道へ。修行後、個人店やホテルにて勤務。現在は管理栄養士兼パティシエとして、蜂蜜を使ったレシピなどを発信している。

唇が乾燥して荒れると、ひりひりしたり皮がむけたりしてつらいですよね。実はハチミツには、唇の荒れを抑える効果があることをご存知でしょうか?

この記事では、唇の荒れを改善するハチミツの効果について解説します。ハチミツパックのやり方も紹介しますので、唇の荒れが気になる方は、さっそくハチミツで唇ケアを始めましょう。

唇の荒れにハチミツは効果的?

ハチミツは、食べることはもちろん、唇に塗っても乾燥予防に役立ちます。

体の中でも唇は皮膚が薄く、デリケートな部位です。水分が蒸発しやすいうえに、バリア機能を果たす皮脂も分泌されません。そのため、空気の乾燥、あるいはちょっとした食生活の乱れで、唇はすぐに荒れてしまいます。

ハチミツは、そんな唇の荒れに効果のある食品です。詳しく解説します。

炎症を予防し、症状を抑える

ハチミツに含まれるビタミンB群には、炎症を予防し、症状を和らげる効果があります。

唇は、潤いが不足しがちで乾燥しやすい部位です。皮がむけたり、赤く腫れたり、ひどくなるとひび割れて血がにじむことも。ケアをせず、口唇炎や口角炎に進行するケースもあります。

口唇炎とは、唇の皮のめくれや腫れなどによる炎症です。唇の両端(口角)に炎症が生じる口角炎は、口を開けるだけで痛みを感じます。どちらも、日常生活に支障が出る症状といってよいでしょう。

主な原因は乾燥ですが、口唇炎や口角炎は、食生活の乱れでも起きるといわれています。特に、細胞の再生に関わるビタミンB2や、たんぱく質の代謝をサポートするビタミンB6が不足すると、症状が出やすいようです。

そこで取り入れたいのが、ハチミツです。先ほどもお伝えしたように、ハチミツにはビタミンB群が含まれています。ハチミツを食べて、ビタミンB2やビタミンB6を体の中から補えば、炎症の緩和につながるでしょう。

参考:日本食品標準成分表2020年版(八訂)|文部科学省

唇に潤いを与える

ハチミツには、空気中の水分を吸収する高い吸湿性と、水分を保つ保湿性があり、乾燥した唇を潤わせてくれます。

前述のとおり、皮脂を分泌しない唇には、バリア機能がありません。外気にさらされて乾燥しやすいだけでなく、会話や食事などの摩擦も刺激となります。

そんな唇を保護してくれるのが、吸湿性と保湿性に優れた「フルクトース(果糖)」を多く含むハチミツです。

唇にハチミツを塗ると、その作用により、唇の乾燥を予防・改善する効果が得られるでしょう。

参考:
果糖の調理への応用|松下慎哉
日本食品標準成分表2020年版(八訂)|文部科学省

口唇ヘルペスにもハチミツが効く?

ハチミツは、口唇ヘルペスへの効果も期待できます。

ヘルペスとは、ヘルペスウイルスによる感染症です。感染すると、痛みや赤み、水ぶくれが現れます。その症状が、唇やその周辺に出たときの診断名が口唇ヘルペスです。

実はハチミツには、ウイルスの活性を抑える作用があるともいわれます。そのため、口唇ヘルペスに対しても効果を発揮する可能性はあると考えられるでしょう。

手ごたえのある報告もあります。単純ヘルペス性歯肉炎に感染した2〜8歳の子どもに、ハチミツと抗ウイルス剤を与えたところ、抗ウイルス剤のみを服用した子どもよりも、ハチミツを併用した子どものほうが、ヘルペスが早く治る傾向がみられたというのです。

実験は、単純ヘルペス性歯肉炎を対象としたものでしたが、口唇ヘルペスにもある程度の効果はありそうだと考えてよいのではないでしょうか。

ヘルペスは、一度感染すると体内にウイルスが残るため、再発する可能性があります。口唇ヘルペスの症状が現れたときには、ぜひハチミツを試してみましょう。

参考:
Honey can help in herpes simplex gingivostomatitis in children|Abdel-Naby Awad Osama G.,Hamad Abdel-Monem H.
Anti-influenza viral effects of honey in vitro: potent high activity of manuka honey | PubMed

逆に、ハチミツで唇の荒れが悪化することはある?

ハチミツは、唇の荒れの予防や改善に効果がある一方で、症状を悪化させてしまうこともあるようです。

そのようなケースについて解説します。

アレルギーがある方は要注意

ハチミツで唇の荒れが悪化した場合、原因の1つとして考えられるのが、ハチミツに混入した花粉によるアレルギーです。

ハチミツには、ミツバチが蜜を採取した花の花粉が含まれていることがあります。花粉自体は、無害です。しかし、特定の食品にアレルギーを持つ方の場合、花粉でアレルギー反応を起こす恐れがあります。

例えば、りんごにアレルギーのある方が、りんごハチミツを唇に塗ったりすると、腫れや赤み、かゆみなどが生じることがあります。ハチミツに含まれている花粉によるアレルギー症状と考えてよいでしょう。

りんごやそばなど、特定の食品にアレルギーを持つ方は、ハチミツの蜜源にご注意ください

唇のハチミツパックのやり方

唇の荒れには、ハチミツパックがおすすめです。ハチミツのみでも効果はありますが、別の素材もプラスすると、相乗効果が期待できるでしょう。

ここからは、おすすめのハチミツパックのやり方を紹介します。

基本のハチミツパック

  1. 唇の汚れを落とし、清潔にする
  2. ティースプーン1杯ほどのハチミツを唇に塗り広げる
  3. ラップをかぶせて、5分ほど放置する
  4. 湿らせたコットンでハチミツをやさしく拭き取る

効果を高めたいなら、純粋ハチミツで、なおかつ生ハチミツの製品を利用しましょう。

というのは、市販のハチミツには、水あめや糖類を加えたものや、加熱処理したものがあるからです。ハチミツは栄養価がとても高い食品ですが、混ぜものや加熱処理により、栄養成分が薄まったり、失われたりする可能性があります。

混ぜものなしのハチミツが「純粋ハチミツ」、加熱していないハチミツが「生ハチミツ」です。純粋ハチミツや生ハチミツには、ハチミツ本来の栄養成分が含まれています。このハチミツでパックすれば、唇に十分な潤いと栄養を与えられるでしょう。

砂糖を混ぜたハチミツスクラブ

  1. ハチミツと砂糖を1:1の割合で混ぜ合わせる
  2. 唇の汚れを落とし、清潔にする
  3. 唇の上に1をのせ、指先をくるくると動かしながらやさしくマッサージする
  4. 1分ほどマッサージしたら、水でやさしく洗い流す

砂糖入りハチミツスクラブは、日々のリップケアにぴったりです。砂糖には、ハチミツと同じように吸湿性と保湿性があります。砂糖の粒で角質を除去しながら水分を補えるため、潤いのある唇が期待できます

ただし、唇に傷や炎症がある場合は悪化させる可能性があるので、控えるようにしましょう。

ワセリンを混ぜたハチミツパック

  1. ハチミツとワセリンを1:1の割合で混ぜ合わせる
  2. 唇の汚れを落とし、清潔にする
  3. 電子レンジなどで温めた蒸しタオルを、唇に数分当てる
  4. 唇に1を塗り広げてラップをかぶせ、5分ほど放置する
  5. ハチミツとワセリンをやさしく拭き取る

唇の荒れがひどいときは、ハチミツにワセリンを加えたパックも効果があります。

ワセリンとは、石油を高純度で精製した保湿剤です。石油と聞くと安全性が気になるかもしれません。しかし石油そのものは天然成分です。精製されたワセリンは刺激が少なく、敏感肌の保護にも使われています。

ハチミツとワセリンを合わせると、より高い保湿効果が得られます。乾燥してかさかさになった唇は、ハチミツとワセリンでケアしてあげましょう。

オリーブオイルを混ぜたハチミツパック

  1. ハチミツとオリーブオイルを1:1の割合で混ぜ合わせる。
  2. 唇の汚れを落とし、清潔にする。
  3. 電子レンジなどで温めた蒸しタオルを、唇に数分当てる。
  4. 唇に1を塗り広げてラップをかぶせ、5分ほど放置する。
  5. ハチミツとオリーブオイルをやさしく拭き取る。

オリーブオイルは、水分の蒸発を防ぎ、肌に潤いをとどめる働きをしてくれます。油分により、肌がやわらかくなる効果も期待できるでしょう。

なお唇のパックには、できるだけ良質なエキストラバージンオリーブオイルを選ぶことをおすすめします。

ハチミツを使ったリップケアのタイミング

ハチミツを使用したリップケアは、入浴中やお風呂上がりにおこなうのがおすすめです。

実は、ハチミツ自体に含まれる水分量は、あまり多くありません。ただ、繰り返しお伝えしているように、周りの水分を吸収したり、閉じ込めたりする能力には長けています。浴槽にお湯が張られ、湯気もこもるお風呂は、うってつけの環境といえるでしょう。

荒れた唇は、刺激に対して敏感になっています。しかし、肌が潤い、やわらかくなっている入浴中やお風呂上がりであれば、刺激を抑えながらケアできるでしょう。

ハチミツパックの頻度

日常のリップケアであれば、週1回程度のパックで十分です。ただ、唇の荒れがひどく、しっかりケアしたいという場合は、2〜3日に1回のペースでおこなってもかまいません。

とはいえ、純粋ハチミツや生ハチミツを使うと、コストが気になるかもしれません。ハチミツパックは、継続することで唇の潤いを維持できます。無理のない範囲で、ケアに取り組んでくださいね。

寝るときにハチミツを唇に塗るのがよい?

ハチミツを塗って時間を置いたほうが、より潤いを得られそうに感じるかもしれません。しかし、唇にハチミツを塗ったまま寝るのはやめておきましょう。

ハチミツを塗って放置すると、ハチミツが乾燥して肌の負担になる可能性があるからです。

寝る前にハチミツパックをしたときは、きちんとオフしてから寝るようにしましょう

唇の荒れにも効果的な国産の純粋生ハチミツは「みつばちのーと」で◎

ビタミンB2やビタミンB6を含み、炎症を抑える作用があるハチミツには、唇の荒れの予防や改善に効果が期待できます。高い吸湿性と保湿性があるため、唇に潤いも与えてくれるでしょう。

食べるだけでなく、ハチミツパックもおすすめです。その際は、栄養成分が損なわれていない純粋ハチミツや生ハチミツを使うとよいでしょう。国産のハチミツなら、より安心です。

「みつばちのーと」では、静岡県伊豆半島で作られた国産ハチミツを取り扱っています。どのハチミツも、混ぜものや加熱処理は一切されていません。ハチミツの豊かな香りや風味を味わえ、栄養成分もそのままです。

ハチミツで唇の荒れをケアしたい方は、ぜひ一度、みつばちのーとのハチミツを試してみてはいかがでしょうか。

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