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2024/2/29

インフルエンザにハチミツは効く?予防効果や喉の痛み・咳の緩和について解説

みつばちのーと編集部
この記事を監修した専門家
管理栄養士、製菓衛生師、パティシエ 南谷 智佳子
東京農業大学応用生物科学部栄養科学科卒業。大学では栄養学全般を学び、栄養士および管理栄養士免許を取得。卒業後は管理栄養士として保育園で働いた後に、パティシエの道へ。修行後、個人店やホテルにて勤務。現在は管理栄養士兼パティシエとして、蜂蜜を使ったレシピなどを発信している。

もし、ハチミツにインフルエンザの予防や症状の緩和という効果があるのなら、家庭にある食べ物で健康を管理できて助かりますね。

この記事では、インフルエンザに対するハチミツの効果について解説します。よりインフルエンザに効くハチミツの摂取方法も紹介するので、体調を崩すことなく冬を乗り切りたい方はぜひ参考にしてくださいね。

ズバリ、ハチミツはインフルエンザに効果がある?

結論からいうとハチミツは、インフルエンザの予防と症状の緩和に有効です。具体的な効果やその要因は後述しますが、いくつもの科学的根拠があるので、試す価値があるといえるでしょう。

ちなみに、インフルエンザに効果が期待できる食べ物は、ハチミツ以外にもあります。

ウイルスは口や鼻から侵入するため、鼻や喉の粘膜を保護するビタミンAが含まれる食べ物を摂ると、感染予防につながります。ビタミンAは豚や鶏のレバー、にんじんなどに豊富に含まれます。

また緑茶や紅茶に含まれるカテキンには、ウイルスの増殖を防ぐ作用があることがわかっています。したがって緑茶や紅茶を日常的に摂取すれば、インフルエンザの予防に効果が期待できるでしょう。

参考:
令和5年度インフルエンザQ&A|厚生労働省
茶カテキン類の機能性とそれらの応用例|原征彦

【予防】インフルエンザに対するハチミツの効果

ここからは、ハチミツに期待できるインフルエンザの予防効果について具体的に解説します。

弱酸性でウイルスの活動を抑制

ハチミツは弱酸性であるため、インフルエンザウイルスの活動を抑制する効果が期待できます。

ハチミツは10数種類の有機酸を含む食べ物です。グルコン酸がもっとも多く、ほかにはクエン酸やリンゴ酸などが含まれており、ハチミツのpHは約3.7と弱酸性を示します

一方、インフルエンザウイルスはpH6以下で活動が不安定になり、pH3以下では活性が失われるとされています。そのためハチミツには、インフルエンザウイルスの活動をある程度抑制する効果があると考えられるでしょう。

参考:
ハチミツの科学|越後多嘉志
インフルエンザウイルスについて|食品安全委員会

過酸化水素でウイルスを不活化

ハチミツに含まれる過酸化水素により、インフルエンザウイルスの活動は停止すると考えられます。

ハチミツには、ミツバチが作る酵素「グルコースオキシダーゼ」と、花の蜜に由来する糖質「グルコース」が含まれています。この酵素と糖質が反応し、さらに「カタラーゼ」という酵素が作用すると「過酸化水素」が生成されます。

過酸化水素は、消毒薬にも使われている殺菌成分です。ハチミツに含まれる過酸化水素の濃度は決して高くはありませんが、ウイルスの活動抑制に寄与すると考えられます。

参考:
ハチミツの持つ抗菌作用とその養蜂における応用|ストイッチュ・マルコ、木村 澄
ハチミツの科学|越後多嘉志

免疫細胞を活性化して免疫力アップ

ハチミツを摂取すると免疫力が高まり、ウイルスに負けない体になります。

免疫とは、体に侵入した細菌やウイルスを異物として攻撃し、除去する働きのこと。免疫には、異なる役割をもつ多くの細胞が関わっており、それぞれが連携して作用することで体は守られています。

なかでもマクロファージと好中球という免疫細胞は、ハチミツにより活性化されることがわかっています。マクロファージと好中球は、体に入り込んだ異物を飲み込み、消化・分解する免疫細胞です。したがってハチミツを摂取すると免疫細胞が活発になり、免疫がスムーズに機能するようになるため、結果としてインフルエンザ予防につながります。

参考:日本国産蜂蜜によるマクロファージと好中球の免疫機能に及ぼす影響|田中 美子、高崎 摩依子、瀧谷 崇大、高橋 純一、広野 由里子、竹内 実

参考:予防で食べるハチミツのおすすめは?

どのハチミツでも基本的には問題ありませんが、あえて挙げるなら「純粋ハチミツ」がおすすめです。

市販のハチミツのなかには、加熱したり、水あめや糖類を混ぜたりしたものがあります。ハチミツはとろみが強く、製造時に扱いにくいことが難点ですが、加熱するととろみが弱まるので作業効率が高まります。また、ハチミツに混ぜものを加えるのは、水増しして安い価格で販売することが目的です。

ところが加熱処理されたり、混ぜものが加えられたりしたハチミツは、本来の効能が失われることがあります。

一方、純粋ハチミツは加熱処理や混ぜものがされていません。栄養成分がそのまま残っているので、より効果的だというわけです。

また、ハチミツを継続して食べ続けることも大切です。毎日体に取り入れるのであれば、安心して食べられるものを選びたいですよね。食の安全にこだわる方は、生産者の顔が見えて、品質管理も信頼できる国産のハチミツを選ぶのもおすすめですよ。

【対処】インフルエンザの諸症状に対するハチミツの効果

もしもインフルエンザを発症したときにも、ハチミツが心強い味方になるでしょう。ここからは、インフルエンザの症状に対するハチミツの効果を解説します。

喉の痛みを和らげる

ハチミツを摂取すると、インフルエンザによる喉の痛みが軽減されるでしょう。

インフルエンザウイルスが喉の粘膜に感染すると、喉に炎症が起きます。

前述のとおり、弱酸性であるハチミツにはウイルスの活動を抑える効果があります。また、ウイルスを不活化させる過酸化水素が含まれることも、ハチミツの特徴です。

喉に痛みを感じるときにハチミツを摂取すると、喉の粘膜に感染したウイルスの活動を低下させて、炎症を鎮める効果が期待できるでしょう。

せきを抑える

ハチミツには高い保湿性があるので、インフルエンザによるせきも軽減できる可能性があります。

ハチミツは糖分が多く、水分量はドライフルーツと同程度の20%ほどしか含まれていません。したがってハチミツには、まわりの水分を取り込んで保持する性質があります。

せきの原因も気管支の炎症にあるため、ハチミツを摂取すると喉が潤い、インフルエンザによるせきを抑える効果が期待できるでしょう。

参考:
急性気管支炎|MSDマニュアル家庭版
日本食品標準成分表2020年版(八訂)|文部科学省

インフルエンザのとき、食べてはいけないものはある?

インフルエンザにかかると、胃腸の消化能力が低下します。そのため消化に時間がかかる食べ物を摂取すると、胃腸に負担をかけてしまいます。具体的には、ごぼうやとうもろこしなどの食物繊維が多いもの、揚げ物や脂身が多い肉などの脂質が多いものは避けるとよいとされています。

また香辛料が入った料理や、酢の物や柑橘類などの酸味が強い食べ物も、胃腸を刺激して体に負荷をかけてしまうでしょう。

カテキンを含む緑茶は、インフルエンザ予防に効果的です。しかし、インフルエンザにかかったときには、緑茶に含まれるカフェインが水分の排出を促すことから脱水症状のリスクが高まります。

コーヒーや紅茶もカフェインを含むため、インフルエンザが回復するまでは控えるようにしましょう。

インフルエンザに有効なハチミツの飲み方は?

ハチミツは摂り方を工夫したり、ほかの食材と組み合わせたりすると、より効果を発揮します。ここからは、インフルエンザに効くハチミツの摂取方法を紹介します。

ハチミツしょうがレモンドリンク

作り方

  1. しょうが5gをすりおろす。
  2. 湯150mlにおろし生姜、ハチミツ大さじ1、レモン果汁小さじ1〜2を加えてよく混ぜる。

しょうがに含まれるジンゲロールには、血行を改善して体を温める作用があります。体温が上がると免疫力も高まります。レモンに豊富なビタミンCも、免疫力アップに効果が見込める栄養素です。しょうがとレモンにハチミツを合わせれば、インフルエンザの予防にぴったりな飲み物になるでしょう。

ハチミツ大根シロップ

作り方

  1. 大根100gは皮をむき、1cmほどの角切りにして清潔な容器に入れる。
  2. ハチミツを、大根がひたひたに浸かる程度に加える。
  3. 冷蔵庫に入れて半日ほど置いたら、大根を取り出す。

大根の辛味成分であるイソチオシアネートには、殺菌作用や炎症を鎮める作用があります。ハチミツとの相乗効果で、インフルエンザによる喉の炎症が和らぐでしょう。できあがったシロップは水や湯、炭酸水などで割って飲んでくださいね。

ハチミツシナモンミルク

作り方

  1. 牛乳150mlをカップに入れて、600wの電子レンジで1分〜1分30秒ほど温める。
  2. 牛乳にハチミツ大さじ1を加えてよく混ぜ、シナモンパウダー適量を振る。

牛乳に含まれるたんぱく質は、免疫細胞の材料になる栄養素。体を温める作用があるシナモンを加えると、免疫力アップが期待できるドリンクの完成です。インフルエンザにかかったときに飲む場合は、消化能力が低下するためシナモンの量を調整しましょう。

参考:インフルエンザに有効な食事レシピ

インフルエンザにかかったときに食べたい、胃腸を労りながら栄養を摂取できるレシピを紹介します。

【ほうれん草と卵のおかゆ】

作り方(2人分)

  1. 鍋に水300mlとご飯100gを入れて、中火で加熱する。
  2. 煮立ったら冷凍ほうれん草50gを加える。
  3. 再び煮立ったら溶き卵1個を回し入れる。卵が好みの固さになるまで加熱する。

ほうれん草に含まれるビタミンAは喉の粘膜を保護し、ビタミンCは免疫力を高めます。卵に豊富なたんぱく質は、免疫細胞の生成に役立つでしょう。火が通った卵は消化しやすく、体に負担をかけることなく食べられます。

冷凍野菜を使うと、体調を崩したときでも楽に調理できますよ。

【かぼちゃのミルクスープ】

作り方(2人分)

  1. 鍋に牛乳200ml、水200ml、冷凍かぼちゃ150gを入れて、中火で加熱する。
  2. 煮立ったら顆粒コンソメ小さじ1を加えて、かぼちゃがやわらかくなるまで煮込む。
  3. ヘラなどでかぼちゃを軽くつぶし、塩こしょうで味を調える。

かぼちゃには、喉の粘膜を守るビタミンAが豊富に含まれます。また抗酸化作用により免疫力をアップさせるビタミンEもたっぷり。そして、牛乳に含まれるたんぱく質は、免疫細胞の材料になります。スープを食べて体を温めることで、さらに免疫力を高める効果が期待できるでしょう。

参考:抗酸化ビタミン|e-ヘルスネット|厚生労働省

インフルエンザや風邪予防には、ぜひこだわりのハチミツをお試しください◎

ハチミツはウイルスの活動を抑制したり、免疫力を高めたりする作用があるため、インフルエンザの予防に効果が見込めます。またインフルエンザによる喉の痛み、せき症状の緩和にもハチミツが有効です。

そして、インフルエンザに対するハチミツの効果を最大限に得るなら、純粋ハチミツがおすすめです。

みつばちのーと」では、静岡県伊豆半島で生産された国産ハチミツを取り扱っています。加熱や混ぜものなどの加工を一切おこなっていないため、ハチミツ本来の香りや味わいを楽しめます。ぜひ、みつばちのーとのハチミツを試してみてくださいね。

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